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「嫌っ、嫌ですっ」
百合子は半泣きになって叫んだ。
女達二人が無理に二肢を割り裂こうとして力を入れて左右にたぐり始めると、片意地になって腿を重ね合わせ、
「あなた達みたいな下劣な女達に、嫌よ、絶対に嫌っ」
と、泣きわめいたが、五郎も手をかして、忽ち、百合子の優美な二肢は反り返ったようにキリキリと左右へ割り裂かれていったのだ。
「フフフ、もういくらあがいたって無駄よ」
男への復讐のために女達が女をおとしめる表題作『鞭と薔薇』を含む鬼才団鬼六の短編集。
■目次
鞭と薔薇
女郎蜘蛛
赤い人質
人身御供
エッセイ 鬼六色ざんげ(女学生挽歌、名器珍談)
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