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青年将校ヴロンスキーと激しい恋に落ちた美貌の人妻アンナ。だが、夫カレーニンに二人の関係を正直に打ち明けてしまう。一方、地主貴族リョーヴィンのプロポーズを断った公爵令嬢キティは、ヴロンスキーに裏切られたことを知り、傷心のまま保養先のドイツに向かう……。激動する19世紀後半のロシア貴族社会の人間模様を描いたトルストイの代表作。真実の愛を求め、苦悩する人間たちが織りなす一大恋愛叙事詩。
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Posted by ブクログ
上中下と長編であったし、春休みでほかの予定もあったりして、読むのに3/3から3/24までかかった。こんな長編は久しぶりに読んだな。素晴らしい作品で、本当に読んでよかったと思う!このような古典作品も、今後色々読んでいきたい!また、本は筆者への対話という側面もあるので、自分の人生との絡まり合いで面白さが...続きを読む決まるね。勉強で忙しい時期にも読書ができるとより良いんじゃないかな。 トルストイの作品の中でも最高傑作と言われており、トルストイが5年の歳月をかけて、何度も修正を重ねて書き上げた作品。 全体を通して、さまざまなテーマが複合的に表現されていて、その重層感が私は好きだなと感じた。 上 キチイが、キチイを弄んでいるだけのヴロンスキーに恋をしていて、そのためにリョーヴィンからの結婚の申し込みを断ってしまった。その後の舞踏会で、ヴロンスキーはキチイではなく、その日に恋に落ちたアンナカレリーナとダンスをしていて、その2人の燃え上がった様子を見て自分の立場に絶望し、病に臥せてしまった。その絶望の様子が非常に印象的だった。 でも、この後にドイツの温泉街で同世代の女の子と出会い影響されて、元気になることができた。この時代の貴族たちの人間関係は、非常に閉鎖的なので、失恋などをきっかけにして世界が閉ざされたように感じるのだろうと思った。 また、アンナカレリーナがヴロンスキーの子を妊娠しているという所を読んだ時、最近読んだノルウェイの森や存在の耐えられない軽さとは違い性描写が省かれていたため、急だなと驚いた笑 中 リョーヴィンとキチイの物語と、アンナとヴロンスキーの物語が交互に語られている形式が面白い。それぞれ結婚生活の始まりと、不倫という重く複雑な愛であるから、その対比が面白いのだが、決して一方が幸福で一方が不幸というわけではなく、状況が色々変わっていくのである。 リョーヴィンは、キチイとの結婚の際に、本当に自分でいいのかが恐ろしくなって、それをキチイに確認したり、自分が童貞ではないことを打ち明けたり(これは、ノートを読ませて打ち明けた、もっと軽く伝えることも出来ただろうに)するところが、女ごころを分かっていないという感じだった。でも、これらすべてをキチイは受け入れたのがすごい。さらに、リョーヴィンの兄が病気で死の床に伏しているということで、リョーヴィンが兄のところに訪れるというとき、あまりにも状態が悪い兄や、質の悪い宿をキチイに見せたくない、体験させたくない、気を遣いたくないということで、リョーヴィンはキチイを連れていきたくなかった。でもキチイは、リョーヴィンが行く場所には私もお供して、感情も共有したいということを主張して、喧嘩の末一緒に行くことに。結局、リョーヴィンは兄のひどい状況に関して嫌悪感を感じて何も手を差し伸べられなったのに対し、キチイは病人を励ましたり、薬を飲ませたりと熱心に世話を焼いており、キチイの人を助けるその心に感心した。女性のすごさがここにあるのかもしれない。 下 最後にアンナが鉄道に轢かれて自殺をしてしまった。決してヴロンスキーが何か決定的にアンナを傷つけたとかそういうことではなくて、ヴロンスキーの細かい行動にアンナが勝手に解釈を加えたことによる、喧嘩がきっかけだった。アンナは不倫相手なので、ヴロンスキーの母親が他に結婚相手を紹介してきていてその相手に嫉妬して、ヴロンスキーの愛情がないのではないかと疑った(でもヴロンスキーは全くその人には愛情を持っていない)。 結局恋愛関係は特に、自分の感情をうまく処理することが大事なように思う。相手を信じて疑わないこと。アンナに関しては、不倫相手のヴロンスキーが生活の唯一の柱となっているので、相手を縛りつけようとしてしまっていた。 家で生活の大半を過ごしていて、ヴロンスキーの愛を繋ぎ止めるための美しさを維持することに最大限の努力を払っている。彼のために化粧をしたり、おしゃれな服に着替えをしたりするのだ。この努力をヴロンスキーとしても嬉しく思いつつ、重くも感じている。(アンナは家で本を読むことも多く、それによる知識はいつもヴロンスキーを驚かせていた) ヴロンスキーは「男の独立」のため、社交界へ出かける予定が多くあり、家の外で過ごす時間が大半。それに対して、アンナは愛情が足りないからそのように外に行くのだ、と詰って口論に発展する。ヴロンスキーは自分が悪いということで言い争いを終了するしかなくて、アンナが最終的に「相手の誤りを証明する」形になることが多いね。予定通り帰ってこないと不安になって、きつい言い方の手紙を送ることもある。 こういう重さや束縛、感情の押し付けが積み重なるとなかなか辛いよね。 でも、たとえ不倫じゃなくても、お互い社会生活を営んでいても、恋愛において相手を縛り付けたくなるのは女性が多く、男性は自分の自由気ままな時間も欲しいと考える人が多いように思う。アンナの気持ちにも私は共感できたし、だからこそ私は「男の独立」を尊重したいと思った。それに、自分の柱は一つじゃ足りないね。 アンナカレリーナと子供の関係性についても考えた。アンナは、ヴロンスキーとの間にできた子供に対しては愛情を注ぐことができなかったんだよね。 ドリイとの会話では、アンナはこれ以上ヴロンスキーとの間に決して子供は作りたくないと言っていた。 あとは、男性の独立について。貴族の話なので、 キチイとリョーヴィンの関係性がどんどん素晴らしくなっている。リョーヴィンの心の動きにも共感した。リョーヴィンが打ち明ける、不安や嫉妬、決してポジティブではない感情を、キチイは自分が何かそれに対して働きかけようとか、自分のせいでその気持ちを誘発してしまったとかを考えずに、受け入れており、それが素敵だなと思った。物語の最後の最後では、リョーヴィンが
なぜもっと早く読んでおかなかったのだろう。ロシア文学は読みにくい(最初のロシア文学がドストエフスキーの白痴だったから尚更かも)という意識が強く、積極的に読めなかったのだけれど、読みやすい。アンナは、貞淑で善良だという第一印象だったけれど、恋によって自制がききにくくなっていく様子が面白い。リョーヴィン...続きを読むの住んでいる場所も描写が美しく、絵画のよう。キティが夢を見て落ち込み回復していく様子も、人へ憧れ失望するところも、「人間」という感じで、読み応えがあった。
恋に落ちたり、不倫をしたり、それをたしなめたり、噂したり、不信に落ちたり。あまりにもその過程の描写が迫真だ。翻訳もいいのだろうが、やはり古典恐るべしである。 メモ: ・冒頭の列車での事故は、何かの暗示だろうか ・オブロンスキーの不貞は、何かの暗示だろうか ・ウマの背骨が折れたのは、何かの暗示だろう...続きを読むか ・ウソをつかないことの両義性。欲望に正直。しかし、世間体は無視できず、正直に従いたい。良心以上の倫理の存在の主張か。
19世紀後半のロシア。ひとつの不倫から始まるドラマを軸に、貴族社会の多様な人間模様を描く恋愛小説の名作。 「幸せな家族はどれもみな同じようにみえるが、不幸な家族にはそれぞれの不幸の形がある」 有名な書き出しから始まる第1部は、不倫から始まり不倫に終わる。『出会ってしまった!』という感じ。美しいロシ...続きを読むアの情景と細やかな心理描写が読みやすく、冒頭から興味を引く展開が連続して続いていくので、面白くない部分がないというか、ダレることなく一気に読めた。主役となるアンナ&ヴロンスキーだけでなく、青年貴族リョーヴィンと、彼に関わる令嬢キティの物語もそれぞれ独自に進み、人間関係のバランスが絶妙に設定されていて興味が尽きない。個人的にはやや内向的で真面目なリョーヴィンくんに共感してしまった。 第2部では、行くところまで行くふたり、農業に専念するリョーヴィン、手本となる人物に出会うキティ、というところまで描かれる。手に汗握る競馬レースのシーンは迫力があって面白かった。登場人物たちがこれからどうなっていくのか、続きが本当に楽しみだ。
19世紀後半のロシア貴族社会における恋愛物語。 複数の主人公が登場し、各々が様々な恋愛模様を生きる。 単に恋愛にのみとどまらず、当時のロシアの社交界、貴族秩序、家庭、政治、経済など、多様なテーマが描かれる。 100年以上前の、異国ロシアにおける物語とはいえ、各登場人物の心の動きなどは、非常にリ...続きを読むアリティのあるものとしてこちらに迫ってくるようである。 訳文はとても読みやすく、次巻以降も楽しみでならない。
この本は実はタイトルの女性は 少しページを読み進めてこないとでてきません。 いきなりすごいことになるわけではないので そこのところ、お間違えなく。 本当に文章が巧みに尽きる作品です。 ロシア文学と聞くとクソ難解という 悲しいレッテルを貼られがちですが この本はそうではありません。 確かに長いですが...続きを読む決して難解ではなく 彼の文章に惹かれることでしょう。 本当の主人公はアンナなのですが 私は失意の底に落ちたキティが気に入っています。 彼女の再生の模様を見ていきたいです。
リョービンとキティのパートがよかった。多元的でとても人間臭い。農業、労働、宗教に対する考え方に非常に刺激をうけた。 一方でアンナとヴロンスキーはまさに悲劇のヒロイン。情熱に浮かされて自分で自分を追い詰めていく様に人間の恐ろしさを感じた。
フロベールの『ボヴァリー夫人』は不倫という点で共通しているが、タイトルは〇〇夫人となっている。『アンナ・カレーニナ』が「カレーニン夫人」という題ではないことは、誰かのものではなく一個人であることを主張しているのではないか、と思うのは考え過ぎだろうか。もう1人の主人公リョーヴィンとキティの行末を楽しみ...続きを読むにしながら、読み進めていこうと思う。
自分は浮気者の気持ちは全くもってわからないし、まして、他人を不幸にしてまで恋に走る人の気持ちなんて理解できそうもない人間だが、丁寧な心情描写により、これはもう仕方がないと思わせるのはさすが世界的文豪のなせる技か。とはいえ、より胸に迫るのは、穏やかに整然と農作業に打ち込むリョービンや、侮辱されたと思い...続きを読む、悩むキティ、朗らかな人に尽くすワーレニカなど、周辺人物で、リョーヴィンやワーレニカのように私も生きたい…
ロシア文学、古典の傑作という事でかなりの密度だったが、おすすめされた光文社古典新訳文庫訳で挑戦 物語は2つの主旋律が進んでいくイメージで、 時系列や相関が複雑に絡み合っていく また、主要人物の深層心理がどこまでも掘り下げられており、 更に当時のロシアの貴族社会の風俗的な描写、今後の帝国主義の崩壊...続きを読むの萌芽も相まって、 理解を進めるのには多次元的な整理がいるかもしれない 刹那に向かうことで狭まっていくことと 理解できないことが最後には広がっていくこと その対比を俯瞰していくと様々な絵が見えてくると思った
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