作品一覧

  • いたみを抱えた人の話を聞く
    4.0
    1巻1,870円 (税込)
    身体的、心理的にいたみを持つ人たちの語りを、どのように聞けばいいのか? 生きていくなかで出会う苦しみや死と、どう向き合えばいいのか? エビデンス重視の現代医療に警鐘を鳴らし、患者一人ひとりの物語に耳を傾けながら治療を行う緩和ケア医と、多くの吃音当事者に話を聞いてきたノンフィクション作家が、人のいたみ、そして自分自身のいたみを巡って言葉を交わした対話の記録。
  • 緩和ケアという物語 正しい説明という暴力
    4.5
    1巻3,300円 (税込)
    患者の個々の価値観や状況、医療の文脈を無視して、緩和ケアの「正しい理解」を促すことは、時として倫理的暴力となることもある。ナラティブ・アプローチは患者の個別の物語に固有の価値を見出し、患者を語り手として尊重し、複数のナラティブの共存を認める。患者が抱くストーリーを医療の中心に置いた時に見えてくる世界を、著者が経験した具体的な事例とともに描き出す。医療者だけではなく、がん医療に関心のある全ての方へ。
  • コッホの『バウムテスト[第三版]』を読む
    4.0
    1巻3,850円 (税込)
    コッホのテキストと現代の心理臨床をつなぐ。初版公刊後50年以上をへて、ようやくその真の価値が見直されたコッホのテキストを、現代の臨床の場で本当に生かすためには、どう読み、どう理解すればよいか。知識と経験をもとに二人の臨床家がくり広げる豊かな語りの世界。
  • せん妄の緩和ケア
    -
    1巻2,640円 (税込)
    終末期の患者の9割以上にせん妄状態が見られるなか、その治療も主として抗精神病薬や鎮静薬などの薬物療法が中心となっている。しかし、緩和ケア病棟にて長年にわたり診療を続けている内科医である著者は、心理的側面への配慮は、身体的な要因で生じるせん妄でも必要と訴える。 多くの事例を取り上げつつ、臨床現場で飛び交う病名や薬名も紹介しながら、医療関係者以外の方々にも、臨床場面が目に浮かぶように工夫している。
  • 共に生きるスピリチュアルケア 医療・看護から宗教まで
    5.0
    1巻3,520円 (税込)
    「スピリチュアルケア」に関心を持つ人は多いものの、その実像は正しく知られているだろうか? 本書は、スピリチュアルケアの第一線で活躍する研究者・実践者が、各領域からその実像に迫るものである。多彩な分野を取り上げたことによって、本書一冊でその概要と活動領域を知ることができる。スピリチュアルケアを志す人や実践している人、スピリチュアルケアに関心を持つ人のいずれにとっても必携の書。

ユーザーレビュー

  • 緩和ケアという物語 正しい説明という暴力

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    心理学の本を色々読んでいたらたどり着いた本。私は医療従事者でもなく、またその経験もないが、リアリティ溢れる診療の様子が事例として沢山紹介されていて、まるで追体験しているような錯覚を覚え、単純に読み物として面白い。
    ナラティブ・アプローチは緩和ケアの分野のみならず、全てのコミュニケーションにおいて活用できる考え方だと思う。
    「痛み」の定義に関する記載は非常に興味深かった。

    冒頭の「緩和ケアに行かせてください。安楽死させてくれる緩和ケアで死なせてください。」と言う患者に対して、緩和ケアはそういうものではないです.と説教することは、医療的には”正しい”が、ナラティブ・アプローチ的には正しくない。深

    0
    2024年10月20日
  • 緩和ケアという物語 正しい説明という暴力

    Posted by ブクログ

    老猫の看取りで不安になっているので、藁を掴もうと読みました。

    ワタシが読みたかった目的とは違うために“今はちょっとしっくりこない”本でしたが

    人間の家族や友人知人、本人にとっての
    緩和ケアは シンプルな“医療”という面だけではない、ということがあたたかい文脈で語られているようでした。

    ぜひ機会が合えば また読みたい本です。

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    2025年07月08日
  • いたみを抱えた人の話を聞く

    Posted by ブクログ

    『幸福の哲学』の中でも「今を生きる」というものがいかに重要かが書いてあった。となると、幸福とは(今を生きるとは)、死という絶対的な自己の破壊に対する唯一の防衛なのかもしれない。
    というか、我々にとって唯一与えられた自由とは「今」にしかない。ここだけが唯一自分の手が加えられる部分だ。幸福のよすがは常に「今ここ」にある。そこから目をそらせば、後悔(過去)と不安(未来)に飲み込まれていくのみだ…と、考えて良いだろうか。

    作中参『心理療法の光と影』
    傷ついた治療者の論は間主観的なものではないか?調べてみよう。

    0
    2024年03月05日
  • コッホの『バウムテスト[第三版]』を読む

    Posted by ブクログ

    ・「描かれたものをそのまま言葉に置き換えてごらん。そうしたら、もうほとんど半分以上解釈になっているよ」

    ・ある独特の身体症状を持っている方が、ある言葉で表現していることが、実は、内界で起こっている身体症状の表現そのものであることがあるわけです。一つだけ例を挙げれば、ある方が、肺がんの脳への転移を、「雁が大陸移動する」という夢を語る、という形で表現された。

    ・私は、小学校の一年生から中学校三年生まで、同一例(三クラスだったので120例なのですが)のバウムを9年間とっているのです。毎年行って、9年間描いてもらったわけです。そのときに、木が天に抜けるという形で紙の上端を抜け出る、風景構成法でいえ

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    2013年12月29日

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