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  • インドネシア 多民族国家という宿命
    4.1
    1巻924円 (税込)
    インドネシアでは、三〇〇の民族集団から構成される二億の国民が、四〇〇の母語を使用して生活している。一見平和な風景からは、穏健で寛容な秩序が保たれているように見えるが、多様な混沌を統御するために暴力と暴力がぶつかり合ってきたという厳しい現実もある。本書は、第二次大戦後の独立時に起因する問題が、六人の大統領の時代を経過しながら、どう変質して今に至っているかを、丁寧にリポートするものである。

ユーザーレビュー

  • インドネシア 多民族国家という宿命

    Posted by ブクログ

    [建設という難業]豊富な人口と資源を背景に、強固な政治体制の下で経済成長の道に邁進している印象が持たれることの多いインドネシア。実は多民族・多言語からなるこの「若い」国家の達成と苦難を取材した作品です。著者は、時事通信社のジャカルタ支局に勤めた経験を有する水本達也。


    「国家建設」「他民族」「イスラーム」という三本の柱を軸として、インドネシアをわかりやすくまとめた良作かと。経済というよりは政治や外交の視点が強く前面に出ていますので、もしその側面からインドネシアを知りたいと思う方にはうってつけの一冊ではないでしょうか。建国からおよそ70年を経る中で、インドネシアがダイナミックに移り変わってきた

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    2016年06月03日
  • インドネシア 多民族国家という宿命

    Posted by ブクログ

    卒論、第一弾。

    大まかな歴史や問題がよくまとめられている。

    なかなかの出だしがこれでできたような、そんな気がする。

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    2009年10月07日
  • インドネシア 多民族国家という宿命

    Posted by ブクログ

    第二次世界大戦以後、スハルト政権から以後のインドネシアの歴史をコンパクトに、しかし、専門的にも解説している。


    1950年にインドネシア共和国が誕生して以来、300の民族で構成される多民族国家として、混沌の中で国を存続させる矛盾と困難がこの国の根底。

    イスラム過激派、大統領、民族紛争、外交の違った視点からインドネシアの歴史をたどるという構成。

    複雑な状況を読み解くのに適した書になっている。

    本書の内容は、単行本にでもなろうかという多くの内容が書かれているが、新書で読めるというのは、たいへんありがたい。
    新書の分量を感じさせない内容の濃い本である。

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    2017年03月19日
  • インドネシア 多民族国家という宿命

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    独立。300の民族、200の言語、宗教の違い、紛争、軍部の暴走、通貨危機、汚職、賄賂、貧困、津波、これでもかって言うくらい日本人には想像しずらい困難な状況が展開されている。その中でもASEANでの政治的な綱引きや、国連で「常任理事国」入りを本気で考えていたり、要所では国として主張すべきことを主張している。アメリカにも遠慮もしない。そのような部分は日本も見習うべきだと考える。

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    2016年02月19日
  • インドネシア 多民族国家という宿命

    Posted by ブクログ

    第二次世界大戦後のインドネシアについて政権を軸にかなり詳細に述べられている。著者が新聞記者ということもあり、新聞記事の特集版といった印象を受ける。そのため、政治過程や関係者のあぶり出し、軍部の詳細などが調べたい方には向いていると思う。

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    2011年04月22日

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