作品一覧

  • よみがえる文字と呪術の帝国 古代殷周王朝の素顔
    3.0
    1巻990円 (税込)
    いまから120年程前、ふとした偶然から甲骨文が発見された。 これを機に研究が劇的に進み、殷・周の国の姿がうっすらと立ち現れてきた。 ところが解読の過程で、重大な誤りがまぎれこんでしまった。 正されたと信じられた古代史像にも歪みが生じた。 古代中国の年代矛盾を全面的・系統的に解決した著者は、天文学や数学的手法をも駆使して、厚いヴェールに覆われた殷周王朝の素顔に迫る。 いま明かされる真実とは――。 目次 はしがき 第1章 文字と呪術の時代 夏・殷・周三代 殷王朝の国家構造 周代の暦 散氏盤の年代と製作の経緯 第2章 殷滅亡の年代  周が殷を滅ぼした年代  前1023年克殷の史料  伐殷から克殷へ  『国語』の木星記事  再度『竹書紀年』を考える 第3章 霊的威圧による支配から官僚による支配へ  周の東遷  春秋時代の覇権  盟書の出現  律の登場と中央意識  文字と呪術の帝国 余話 あとがき
  • 中国の歴史1 神話から歴史へ 神話時代 夏王朝
    3.7
    1~12巻1,430~1,815円 (税込)
    講談社創業100周年企画として2004年~05年に出版された全集「中国の歴史・全12巻」の学術文庫版が、いよいよ刊行開始。本全集は、2014年には中国で、2016年からは台湾で翻訳出版され、そのレベルの高さと視点の新しさから累計で150万部を超えるベストセラーになっている。 待望の文庫化、第1回配本は、第1巻と第2巻の同時配本。第1巻では、長年、中国での遺跡発掘を手掛けてきた著者が、「三皇五帝」や「盤古伝説」などで知られる中国の神話の表す史実を探り、「夏王朝」「殷王朝」の謎に迫る。 中国の古代文明といえば、かつては「黄河文明」を指したが、現在では、長江流域をはじめ、各地の多様な自然環境から展開した多元的な古代文明と理解されている。現在の中国のさまざまな地域社会や風土を考える際にも、こうした先史時代から続く地域文化の脈絡を無視できないのである。約1万年前の新石器時代、南北の文化地帯の周縁でアワ・キビ農耕や稲作農耕が生まれ、そこから牧畜型農耕社会と遊牧社会が分離し、さらにその周辺には狩猟採集民が存在した。こうした基本的生活様式が誕生した中から、いかにして初期国家が生まれたのか。最古の王朝とされる夏王朝と二里頭文化の関係とは――。 文庫化にあたり、原本刊行後の重要な遺跡と発掘成果を大幅に加筆。〔原本:2005年、講談社刊〕

ユーザーレビュー

  • 中国の歴史2 都市国家から中華へ 殷周 春秋戦国

    Posted by ブクログ

    中国の周建国から春秋戦国時代までというと、史記に書かれている諸国・人物の動向のみが歴史として語られてきたように感じる。確かに重要なことかも知れないが、司馬遷の書いた「物語り」をそのまま中国の古代史と考えて良いのか?まさに司馬遼の日本史をそのまま歴史で紹介しているようなものではなかったのか!全く想像もしなかった世界を紹介してくれた読書となった。著者は夏・殷・周の3代がいかに春秋戦国時代の人々の間で確立していた歴史であったかを力説。夏が本当に存在していたかどうかは別として、この時代には「夏王朝」が事実として考えられていた!それも殷のやや西よりに存在したと!そのことの重みを感じさせられた。夏の遺跡は

    0
    2022年05月24日
  • 中国の歴史2 都市国家から中華へ 殷周 春秋戦国

    Posted by ブクログ

    後代に編纂された史料をもって過去の実像を見ることが、いかに困難であるかがよく分かる。戦国時代の領域国家形成に伴い、自己正当化のための歴史利用が国家毎にどう行われたかの比較は興味深かった。

    0
    2021年03月19日
  • 中国の歴史2 都市国家から中華へ 殷周 春秋戦国

    Posted by ブクログ

    史記の著述をまず疑うことから、この本は始まる。
    これは入門書ではない。史記の内容を一通り把握した人達向けの本。
    しかし、春秋と戦国時代の大きな違い、今でいう天下の概念で夏殷周を語るべきではない、という著書の主張は理解できた。

    0
    2020年12月01日
  • よみがえる文字と呪術の帝国 古代殷周王朝の素顔

    Posted by ブクログ

    全くの素人からするとミクロな矛盾点の指摘が多く、全体像がよくわからなかったのが残念だった。もう少し知識を蓄えてから読むとまた違った発見がありそう。

    0
    2012年01月31日

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