宮崎克則の作品一覧
「宮崎克則」の「逃げる百姓、追う大名 江戸の農民獲得合戦」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「宮崎克則」の「逃げる百姓、追う大名 江戸の農民獲得合戦」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
古本で購入。
江戸時代、農民が移住を目的に在所を去ることを「走り」と言ったらしい。
その「走り」から江戸前期の社会の一面を見るのが本書です。
戦国乱世に幕が引かれると、各地の大名は領地の発展に目を向ける。
領主主導・民衆主導の開発が盛んに行われると、必要になるのは労働力。
その一方で大名財政の仕組みはいまだ安定せず、懐具合は常に逼迫。
そのしわ寄せはお約束のように年貢の搾取となって農民へ。
そして苛烈な年貢の取立てに耐えかねた農民は…
走る!
まさに自由への逃走といった感じだが、ただの逃走とは違うとか。
「走る」農民は自分のネットワークを元に、予め行き先での生活に目処を立てた上で走っ
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
江戸時代初期、よりよい生活を求めて、生まれた村を離れた農民たちがいた。
大名たちは大事な年貢を生み出す耕作者をより多く手元に置こうと、他領から来た者は優遇し、去っていった者は他領主と交渉して取り戻すべく躍起になった。
藩主と隠居した先代とが藩内で農民を取り合うことさえあった。
「村に縛りつけられた農民」という旧来のイメージを覆す彼ら「走り者」を通し、大名がどのように藩を切り盛りしたかみてみよう。
[ 目次 ]
第1章 農民を欲しがる大名たち―「走(ら)せ損、取どく」
第2章 いかにして耕作させるか―「少の御百姓」
第3章 戦乱の終了から大開墾へ―「国に人を多く」
第4章 家臣の
Posted by ブクログ
4冊目です。
本書は戦国時代〜江戸時代末期における農民移動を通して当時の大名たちが
どのように藩経済を切り盛りしていたかを考察した本です。今の感覚からすると
農民がかってに他の土地に移動するのは厳しく制限されていたように思えますが
実際は非常に寛容だったようで他国からやってきた農民はほとんどうけいれられたようです。
また、こういった移動は当然重い年貢の負担などから解放されるために起こるわけです(現代の感覚
でいえば借金とりから逃げるために夜逃げするということに近いかもしれません)。そうするとただ
目的地もなく適当な場所に逃げるような印象を受けますが、実際はあらかじめ目的地を決めていたようで