伊東信宏の作品一覧
「伊東信宏」の「コモンズ:スコラ vol.18 ピアノへの旅 (commmons:schola〈音楽の学校〉)」「バルトーク 民謡を「発見」した辺境の作曲家」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「伊東信宏」の「コモンズ:スコラ vol.18 ピアノへの旅 (commmons:schola〈音楽の学校〉)」「バルトーク 民謡を「発見」した辺境の作曲家」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
取りあえず評伝かなと思って読み始めてみると、「はじめに」にいきなりドキっとする(というかワクっとする)ことが書いてある。
曰く、
「ここで目指しているのは、バルトークという音楽家の六十四年にわたる生涯を、民俗音楽の研究活動という側面から見直すことである。」
というのである。
なるほど、やはり作曲家、または演奏家ではなく、研究者として一冊の本になるくらいの関心は呼び起こしているわけなんだな。
話はめっぽう面白い。
生涯や作品については必要最小限くらいしか出て来ない一方、祖国ハンガリーの、その時代やヨーロッパにおける複雑な(音楽的)位置づけ、それにも増して複雑っぽいバルトークの性格や研究
Posted by ブクログ
この本の著者が書いている「東欧音楽綺譚」がきっかけで読むこととなった。
バルトークの民俗音楽にかける偏執的までの取組の様子がわかる。バルトークの死後数十年を経てそのコレクションが刊行されるが、国の政情の影響もあり、その道程が必ずしも盤石ではなかった。バルトークがコダーイをはじめ周囲に受け入れがたい偏執的なものを持っていたのだと察する。ファリャが「本物ではない真実」を容認していたのに対し、バルトークは本物を追究することに専念した。つまり、ファリャやラヴェル、リストがまがいもののイミテーションを創っていたとのこと。
ただ、ほぼ一人で総数2万曲におよぶ民謡を収集するにはそのくらい偏執的な情熱が
Posted by ブクログ
バルトークの、民謡収集がどのようなものだったのかを明らかにした本。
作曲よりも、民謡の分類に相当の力を注いでいたとのことで、検索性を求めつつ、ヴァリアントが近くに配置されるような配列を構想していたという。
つまり、辞書のように単一の原理で配列することと、複雑な要素を持っている民謡同士の近親関係を表示するという、相反することをやろうとしていた、ということらしい。
何曲かは聞いたことがあるけれど、どんな顔をした人かさえわからない私には、初めて知ることだらけ。
ハンガリーの作曲家で、ハンガリーの民謡を収集したと思われがちだけれど、実はルーマニア、ブルガリア、ウクライナ、アルジェリアなど、いろいろ
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
二十世紀最大の作曲家の一人、バルトーク・ベーラ(1881‐1945)は、ハンガリーをはじめとする各地の民俗音楽の収集でも名高い。
しかしその活動は、ともすれば作曲の余技や下準備のように思われてきた。
本書は、ハンガリーが戦後の政治的混乱を脱して、ようやく明らかになり始めたバルトークの思索と行動を辿りながら、ヨーロッパの周縁文化の中で、彼がもうひとつのライフワークとして心血を注いだ民俗音楽研究を再評価する。
[ 目次 ]
第1章 民謡の「発見」
第2章 民俗音楽収集旅行の時代―1906‐18年
第3章 民謡コレクション『ハンガリー民謡』を読む―1919‐23年
第4章 「ハンガリ