藤田弘夫の作品一覧
「藤田弘夫」の「都市と権力(現代自由学芸叢書) 飢餓と飽食の歴史社会学」「都市の論理 権力はなぜ都市を必要とするか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「藤田弘夫」の「都市と権力(現代自由学芸叢書) 飢餓と飽食の歴史社会学」「都市の論理 権力はなぜ都市を必要とするか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
現在、世界は未曾有の繁栄を享受する一方で、歴史上かつてない膨大な飢餓人口をかかえている。
しかも、第一次産業への就業率の高い国ほど食糧事情が悪化し、都市化した国ほど飽食するという傾向は顕著である。
食糧を消費する側の都市より生産する側の農村が飢えに苦しむというパラドックスはなぜ生じるのか。
本書は、食糧という人類の根源的課題を軸に、権力の鏡としての都市の可能性と役割を斬新な視覚から問い直す試みである。
[ 目次 ]
序章 都市と人類の発展―人間の鏡としての都市
第1章 都市とは何か―都市と権力の概念と論理
第2章 都市の建設―都市形成の論理と権力
第3章 都市の威容―舞台として
Posted by ブクログ
都市の対極は農村である。それは農業従事者とそれ以外の民の境界線でもある。歴史的に農村は飢えることはあっても、都市は飢えることがない。単純には農村が食料を生産し、都市は生産しないのであるから、先に飢えるのは都市であると考える。しかし、都市はただの家屋や商業の集積場ではない。それは権力の集積場である。
政治権力(軍隊)、宗教権力(寺社)、商業権力(問屋)などは、権力の拠り所として都市を必要とし、都市は権力を拠り所にして存在が可能になる。権力の集積場である都市は農村に対してさえ、その食料を政治的宗教的商業的に強制して徴収することが可能になる。
世界レベルでも、第一次産業従事者の割合が高い国ほ
Posted by ブクログ
都市と農村の関係は切っても切れない。
都市では食物を生産していないにもかかわらず、飢餓が生じないのはなぜか。それは、農村で生産されたものが都市へと流れてきているためである。農村からそのように都市へと流通しているのは、農村が都市によって形成されたものであることに要因がある。農村が農村足りえるのは、都市という存在がある為である。
都市は農村から食物を搾取するものであり、そうした面で権力を有しているといえる。ただ、権力論で見るように、権力にも様々な形が存在する。都市が有している権力は、暴力的側面ではなく、同意の側面のものである。農村は、都市に搾取されることに同意しているのである。都市有する権力の