最近、スポーツプロフェッショナルのエッセイ的なものを多く読んでいる。
言葉尻だけを追うのではなく、彼らがそのキャリアを積む中でのプロセスでどのような判断をし、どのように内省しているかを学びたいがためだろうか。
とても心に響くものばかりで、自身の成長の肥になっているのは間違いない。
サンフレッチェ広島
...続きを読むの佐藤寿人と言えば、僕はジェフサポーターなので、遠からず思い入れのある選手だ。
彼も本書の中で指摘しているように、身体的な特徴があるわけでもなく、Jリーグで結果を残し続けている希有な選手。そんな彼の思考プロセスは非常に参考になった。
ぜひ本書を読むべきと思う。
一番心を揺さぶられたのは、兄、勇人とのやり取りで、ジェフが昇格POを逃し、寿人が翌日栄冠を掴んだものだった。やっぱり心を動かすものは理性ではなく、こういった情動なんだなと思った。
星5つ
内容紹介より引用
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“得点感覚"はいらない。ゴールに必要なのは、“思考力"だ。身長という壁。二度のリーグ降格。原因不明の病――。挫折のたびに「考え続ける」ことで、男は得点王になった。
昨シーズンまでで、Jリーグ9年連続2桁ゴール、またJ1・J2通算得点記録(167得点)をもつ170cmのストライカーが初めて明かす、こだわりのゴール理論。
・自分の長所を生かすために、あえてエゴイストになる
・身体能力には限界があっても、判断力に限界はない
・すべては、一流選手の“模倣"から始まる
・ピッチの上に「ごっつあんゴール」は存在しない
・ゴール前では、目線や顔の向きだけで相手を騙せ
・FWは走行距離よりも、何度“走り直して"いるかが大事
・下手だから、努力できる喜びがある
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■目次
第1章 ストライカーはエゴイストであれ!(FWであることへの、比類なきこだわり
ゴール前で相手を騙すテクニック ほか)
第2章 兄・勇人、仲間、そしてライバルたち(永遠のライバルは、双子の兄・勇人
初めて挫折を味わったときの父の言葉 ほか)
第3章 キャプテンとはどうあるべきか(ストライカーはキャプテンに向いていない?
キャプテンには、二つのタイプがある ほか)
第4章 プロサッカー選手という生き方(これまでのサッカー人生で一番迷ったとき
サポーターへの恩返し ほか)