作品一覧

  • 読む哲学事典
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    1巻1,100円 (税込)
    ◇◆◇「愛とは何か」を解るために、「暴力とは何か」を考える。◇◆◇ ◇◆◇さまざまな概念を対にして展開する、縦横無尽な思考の一大パノラマ!◇◆◇ 本質と時間/愛と暴力/ここと私/正義と詩人…… ある概念と別の概念を対にしてみると、思いもよらない連関が生まれ、ありふれた言葉から豊かな哲学の問題が立ち上がってくる! 現代哲学の重要論点のみならず、文学、芸術、宗教、科学、政治を自由闊達に横断。一人ですべての項目を書き切った事典にして、どこから読んでも愉しめる上質の哲学エッセイ。 【本書より】 哲学事典を引く人が、「存在」とか「記憶」とかの意味をまったく知らない、などということは考えにくい。求められているのは日常では一見自明な言葉に哲学者が見出す亀裂であり、それを通して見えてくる思いがけない意味連関ではなかろうか? 概念間の連関が重要なのだ。ゆえに、哲学事典は一貫した視点で、一人が全項目を書くべきなのだ。 これは、すべてを網羅するという事ではない。多くの知識を蓄える事が問題ではない。問題は、越境的な精神の自由を確保する事なのである。本書では、諸概念の連関を強調するため、事項を単独で説明するのではなく、一対の概念に対して説明をした。読者は、関連する事項説明をたどることによって、梁と梁が大きなドームをなすイスラム建築のように、あるいはたがいに連関して図形を構成する夜の星空のように広がる、概念の天蓋が見渡せよう。 【本書の内容】 愛と暴力 アキレスと亀 一者の実在性/真理と悲劇 イロニーとユーモア 運と偶然 可能性と反実在論 共同感覚と感覚質 言語と意味/ Sinn(意)とBedeutung(指示)/実在論と反実在論 検証主義とプラグマティズム ここと私/意識と想像的なもの/想像的な私と象徴的な私 自然とユートピア/美と判断力 自由と問題 正義と詩人 全体論と解釈/現象学と志向性/心的な用語(mental term)と命題的態度 疎外論と物象化論 存在と存在論/数と算術/性質と類似性/実体と普遍論争 知識と信念 超範疇と超越論的 美のイデアと芸術 文化相対主義と普遍的正義論 弁証法と(再)定義/観念論とヘーゲルの弁証法―意図と欲望 保守主義と左翼 法と革命 本質と時間/時間様相―過去現在未来/期待と希望 メタ言語と主体性 ヨブの苦しみと罪の名 歴史と伝統/ヘーゲルの歴史観/反時代的 索引 *本書の原本は、2006年に講談社現代新書より刊行されました。(増補あり)
  • ニーチェの遠近法
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    1巻3,080円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ニーチェが残した無数のアフォリズム──この独特の表現形式の意味と言語的可能性を模索し、伝統的哲学とは異なる「認識」と「遠近法」を求めた哲学者の横顔を浮き彫りにする。ニーチェ哲学の内容と形式を問い直した創意あふれる論考。

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  • スピノザという暗号
    4.0
    1巻3,300円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 スピノザを解読する鍵は、スピノザ自身にある。ヘーゲル─マルクスとつづく近代哲学の始祖スピノザの方法をスピノザ自身に適用することで、自由・義・宗教・神・意志など、私たちが知らないままに動かされている哲学のテーマを明解に説く入門書。

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  • 古代ギリシアの精神
    3.0
    1巻1,485円 (税込)
    ソクラテス・プラトン以前の「ギリシアの古層」とは? オイディプスの悲劇の本当の読み方とは? 社交を尊び、戦場で神を感得し、悲劇的世界観を物語に読み込む。そんな古代ギリシア人たちの精神を、ヘロドトスやトゥキュディデス、ギリシア悲劇や叙事詩などのテクストから喚び起こし、ギリシアの古層にある思考に光を当て、さらには現代の哲学的問題へと思考を深める。(講談社選書メチエ)

ユーザーレビュー

  • スピノザという暗号

    Posted by ブクログ

    近所の古書店にて購入。スピノザが用いた方法論をスピノザ自身に当て嵌めることで、スピノザ哲学に新たな光をもたらそうという試み。テーマが多岐に亘る故か些か散漫な感じは否めないが、それでも中~後半にかけて見るべき点が多い。第3章『自己原因としての神』で説明される二種類の因果性や重要概念コナトス(自己保存の努力)、第4章『心―身問題』におけるエチカ諸定理の丹念な追跡調査、そして第5章『倫理』ではスピノザの自然主義が解体され、その現代的意義が浮き彫りになる。

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    2013年05月26日
  • スピノザという暗号

    Posted by ブクログ

    現代の心の哲学や実在論/反実在論をめぐる議論を参照軸にしながら、スピノザ哲学の現代的意義を探る試み。スピノザ解釈としての妥当性はともかくとして、著者の議論そのものはたいへんおもしろく読んだ。

    著者は、スピノザ哲学の「内在主義」に秘められた現代的意義を高く評価する一方で、その実在論的な傾向を持った「全体論」ないし「実体一元論」を批判している。

    神の啓示の内容も全体論的な布置の中で理解されるというのが、スピノザの内在主義の立場だと著者はいう。そこから、私たちが従うべき倫理的価値は現実に営まれている社会と別に存在するものではなく、それらの営みへのコミットによって生じるものであり、倫理学はそのコミ

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    2012年05月26日
  • 古代ギリシアの精神

    Posted by ブクログ

    プラトンの提示した視点があまりにも当然になりすぎたプラトン以後の世界の見方に対して、そうではない視点から古代ギリシアの哲学を見直す、という提案。
    イオニアの系譜として、文献が比較的残っているアリストテレスを読み直すことで何が得られるかということだが、脱プラトンでラカンやカントが引き合いに出されている。
    そこが激ムズの原因でもある。難しすぎてかなりしんどかった。

    全体像が掴みにくいのだが、偶然と運の違いや、差異によって意味を何に固定するのか、その時隠蔽される別の可能性による悲劇性など、面白い箇所は随所にある。
    ラカンやカントの部分がわかれば、もっと理解が進むだろうし面白さの裏付けにもなると思う

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    2022年05月07日
  • 古代ギリシアの精神

    Posted by ブクログ

    古代ギリシアの思想、とりわけアリストテレスの『霊魂論』を中心にとりあげ、その検討を通じて著者自身の哲学的考察が展開されている本です。

    著者は、ギリシア悲劇において表現されている世界観を明らかにしています。アリストテレスが『詩学』のなかで、「悲劇が人の心を動かすに当たって最も大きな役割を果たす二つの要因、すなわち逆転と認知とは、いずれも筋の要素に他ならない」と述べていることを引いて、悲劇的な運命の「認知」の契機が作品のなかでどのような役割を果たしているのかということを、具体的に示しています。

    しかし、悲劇の本質を明らかにすることが本書のねらいなのではありません。著者は、悲劇的な帰結が登場人物

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    2021年12月04日

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