原子力研究者である著者の福一事故後の著作です。
事故後の使われ出した、メルトダウン等の語句のイメージと学術定義の違いなど説明されています。また原子力ムラの構造を、インサイドの視点から指摘されています。エネルギー消費の視点で原発との共生を主張され、その落とし所は原発の安全性強化と廃棄物処理研究とされて
...続きを読むいます。私自身は作中にある「トイレのないマンション」の認識は正しいと思いますし、そのツケを未来に託す考え方は、福一の事故後の考え方としてないなぁと思っていて、そういう研究は進めるべきであると感じました。原子力を選考する学生が少なくなっているとの報道もありますが、廃炉研究や核物理研究は今後も継続すべき(積極的に)と感じました。
また本書の内容の通りであれば、ムラビトにも自覚を持った責任ある発信を望みたいと思います。