増補改訂版 いい人財が集まる会社の採用の思考法
著:酒井 利昌
監:坂本 光司
よい人を採用するには、どうすればいいのか
面接を行う際に、よい人を本当に見分けられるのか
そんな思いで、本書を手にとりました
採用は、企業の重大事、採用ができないと、成長はストップし、衰退することも想定しなければならない
・付加価値を生み出す「いい人財」を採用しないと意味がない
・採用がうまくいっていないのは、採用を一所懸命にやっていない
・採用は、競争であり、勝ち負けである
・間違えた人を採用したら、どんなに教育してもムリなものはムリ
採用という行為を、ブレークダウンして語ってくれる書でした
気になったのは、以下です。
・人がとれないと、人手不足倒産してしまう。
・企業は採用を真剣に考えなければならない
→自社には、どのような人財が本当に必要なのか?
→そのような人財に入社してもらうために、どのようなプロセスが最適なのか?
・採用は失敗してはならない
→お互いに傷だけが残る
→採用は、その人の人生を左右する行いです。責任を伴う行いです
・いい素材をいかに見抜き、確保するか
・採用とは、特定の人財の争奪戦である。限られたパイの奪い合いだから
・採用を、購買行動における心理プロセスに置き換えてみる
AIDMA
A:知る⇒I:興味をもつ⇒D:ほしいと感じる⇒M:記憶する⇒A:購入する
A:自社をどう知ってもらうか
I:自社にどう興味を持ってもらえるのか
D:どのようにしたら、自社に応募してもらえるのか
M:どうしたら、他社ではなく、自社に入りたいと動機付けられるのか
A:どうしたら、自社への入社を決断してくれるのか
・採用活動に必要な精神は、ギブ・アンド・ギブ、だ
企業の社会的責任を果たすのが、採用活動
採用する側の企業は、採用活動を通じて、若者の成長に貢献している
・いい採用ができない5つの理由
①片手間でやっている
費やしている時間の違い、年がら年中採用のことを考えている人間がいる
採用の仕組み、プロセスを見直しつづけていますか
採用のスキルをアップしていますか
②他責にする
他責にした瞬間に思考はとまる、成長も止まる
③相手をしらない
あるべき姿を知る、現状を知る、ギャップをとらえる、期限を知る
情報は待っていても入ってこない
④採用マーケットをしらない
一次情報(事実)をもとに、二次情報(仮説)を持って、仕事をする
⑤計画性がない
採用のPDCAを回す
→採用活動は、営業、マーケティング活動そのもの
・やっていないこと
①どんな人を採用するか、を決めていない
→採用基準、採用する人を間違えている
②採用基準をさげてはいけない
→サービスの質をさげてもいいのか、採用後の育成費用が発生する
→育成する覚悟、待つ覚悟、芽がでない覚悟、をもっているのなら、さげてもいい
③誰をバスにのせるか
→この人なら大丈夫と信頼できる、情熱があり資質もある、どんなことがあっても一緒にやっていける
→採用基準を明確に設定し絶対にぶれない、基準に満たない人財を絶対に採用しない
④「人財」ではなく、「人手」の採用になっていませんか
→追い込まれる前、余裕のあるときに採用活動を始める、常にいい人財はいなかと探し続ける
・いい人財を見抜く基準
①採用基準をさげてはいけないが、盛り込みすぎてもいけない
→完璧な人財など存在しない
②楽天的・後天的、価値観
→コミュニケーション能力は、入社後に教育できるので、採用時には必要がない
→比較的簡単にキャッチアップできるもの:やり切る力、顧客対応力、組織計画力、当事者能力、対人スキル
→時間がかかるがキャッチアップ可能:コミット意識、仮説立案力、長期的思考、問題発見力、優先度設定
→伸ばすのがむずかしい:問いのない答えを探す、複雑な情報や問題を分析する、新しいアイデアを生み出す、概念を構造化する、誠実で正直な態度を取る、自信に満ちた態度・行動、リーダの右腕になる、活動的エネルギッシュ、野心がある、困難に立ち向かう
③絶対に外せない採用基準
→価値観にある人を採用する、共通の目的、価値観を掲げ、これに共感する人を集めること
・採用計画
①WHY:何のために採用するのか:採用目的の言語化
②WHO:どんな人を採用するのか:採用人物像の言語化
③WHAT:提供できる価値は:入社するベネフィットの言語化
④WHEN:いつ伝えるのか:動機付け&見極めプロセスの設計
⑤HOW:どうやって伝えるのか:募集手段の選定
・採用活動は、候補者にとってどんなことを行う活動
①候補者を集める
②候補者を見極める
③候補者を動機づける
・問題は、募集手段(メディア)ではないのです→問題は、情報の中身(コンテンツ)です
・要件の優先順序づけ ⇒①価値観、②スキル(顕在)、③スキル(潜在)
・情報の非対称性:情報を開示することは企業側の責任です
情報量の不均衡をなくし、求職者に正しく判断してもらえるように努めるのが企業側のあたりまえのスタンスです
・ご縁がなくても、受けてよかったと思わせる
・メッセージに一貫性がなければなりません。求人票に書いていることと、実際とがずれていると信用してもらえない
・メラビアンの法則
視覚情報 55%:見た目、しぐさ、表情、視線
聴覚情報 38%:声の質、大きさ、話す速さ、口調
言語情報 7%:言葉の意味、会話の内容
・採用戦略
①認知:御社を知らないから募集がこない
②人数、期限:目標には期限が必須
③シナリオ:採用パイプライン
説明会に120名→一次選考に100名→最終選考30名→内定通知20名→採用10名
・即効性があるのは、トップセールスを採用担当者にする
・求職者が知りたい情報とは
①社風
②社長や社員の熱意
③現場の雰囲気
一方通行ではなく、双方向にいコミュニケーションを行う場
・面接の流れ
①アイスブレイク
②面接官の自己紹介
③質問
④会社説明
⑤見極める
・面接での心掛け
①一問一答式の面接はしない ⇒自然なコミュニケーション
②質問の時は、面接シートに目を落とさない
③共感:どんな回答でも、いったん必ず受け入れる
④答えやすい質問から入り、それを受けた回答から掘り下げていく
・採用活動が行き詰まったら
①問題はどこにあるのか
②その問題の原因はなにか
③ではどうすればいいのか
・採用とは、人を幸せにすることです
間違った採用とは、人を幸せにできない採用です
採用したからんは、絶対に幸せにするんだ、という決意が必要です
もくじ
はじめに
第1章 採用をなめてはいけない
第2章 いい採用ができない会社の5つの理由
第3章 いい採用を実現させるために案外やっていないこと
第4章 採用戦略を5ステップで立てる
第5章 いい採用を実現させる具体的なステップ
おわりに
ISBN:9784866802466
出版社:フォレスト出版
判型:4-6
ページ数:470ページ
定価:2200円(本体)
2023年10月20日初版発行
2024年09月24日2刷発行