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  • 「世間体」の構造 社会心理史への試み
    4.0
    世間の目を意識する日本人特有の行動原理とは? 世間に対して体面・体裁をつくろい、恥ずかしくない行動をとろうとする規範意識――それが世間体である。唯一絶対神をもたない日本人は、それを価値規準とし、世間なみを保つことに心を砕いてきた。世間の原義と変遷、また日本人特有の羞恥、微笑が生まれる構造を分析し、世間体を重んじる意味を再考する。世間論の嚆矢となった出色の日本文化論。(講談社学術文庫)

ユーザーレビュー

  • 「世間体」の構造 社会心理史への試み

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ルーズ・ベネディクトの「菊と刀」にでてくる「恥の文化」をさらに展開させていることは評価できると思います。
    クセがなく非常に読みやすくて、論理の展開も丁寧だと思います。

    西洋の「近代的自我」の思想にふれていらい、我が国では「世間の目」を故意に拒否しようとする風潮が、徐々にあらわれてきたように思われる。そのさい「強い自我(エゴイズムのことではないここではしなやかな自律性みたいな意味か)」が育たないままに「世間」の人たちの「まなざし」のみを拒否しようとするならば、人びとの前には、大きな陥穽がまっていることだろう。他者に見られない限り、なにをやってもよい自由という陥穽が、である。(p.238)

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    2024年03月15日

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