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  • 証言の心理学 記憶を信じる、記憶を疑う

    証言の心理学 記憶を信じる、記憶を疑う

    ビジネス・実用

    3.8
    1巻814円 (税込)
    人は嘘をつこうとしていないのに、体験していない出来事を見たり聞いたりしたと証言してしまうことがある。証言の聴き手が、それと気づかないうちに虚偽の証言や自白を生み出す手助けをしてしまうこともある。人間の記憶は脆く、他者の記憶とのネットワークによって成立している。これを法廷という非日常の「現場」に生かすことは果たしてできるのか。興味深い実例を交え、心理学研究の最前線をわかりやすく説明する。

ユーザーレビュー

  • 証言の心理学 記憶を信じる、記憶を疑う

    Posted by ブクログ

    人の記憶の脆さと、その脆さに頼らざるを得ない裁判。
    記憶は体験を発酵させ、少しずつ変化させていく熟成庫のようなもの、蓄積されて動かない倉庫ではなく、いろいろな情報を複雑にリンクさせていく開かれたシステムだといいます。
    ウォーターゲート事件でのジョン・ディーンの事例。自民党本部放火事件で「電磁弁」を購入した人物について販売店員の「善意で生まれた」記憶。甲山事件の園児証言に関するフィールド実験。
    いかに、人の記憶が、無意識に悪気なく「変化」して、生まれて、定着してしまうかがわかりました。
    事件からしばらくたって、日常的な出来事について思い出すよう求めて話された「記憶」は、あやしい。
    「じゃあ物証ない事件の犯人は逃げ得?」というのはつらいですが、記憶に基づく証言の脆さは強く意識していないと本当におそろしいです。

    著者のグループは足利事件の菅谷さんの公判供述の分析も担い、意見書を(弁論の補充書という形で)裁判所にも提出しており、その分析内容も詳しく記載されていました。この本が出た2006年時点と異なり、再審無罪という結果が判明した今だからかもしれないですが、「たしかに変だ」と腑に落ちる分析でした。

    証言の心理学の分野では浜田寿美男さんの名前をよく聞いていたけれど、この著者のグループは、浜田さんのアプローチとはやや異なるということです。

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    2021年05月06日
  • 証言の心理学 記憶を信じる、記憶を疑う

    Posted by ブクログ

    「記憶は過去の正確な記録ではなく、常に他者との相互作用を通じて作り上げられていくもの」。筆者はこの視座に立って、「証言」という行為を心理学的に分析する。法と心理学の関係について関心がある人はもちろん、実験法を用いない心理学研究のあり方についての示唆にも富んだ本。良書だと思います。

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    2009年10月04日
  • 証言の心理学 記憶を信じる、記憶を疑う

    Posted by ブクログ

    ネットでオススメされていたので手に取ってみた1冊。

    かなり前に出版されたのにも関わらず、記憶に関する新しい知識を得ることができ満足な内容。

    記憶がいかに脆弱な土台の上に成り立っているのかがよく理解できた。記憶は一人称のものなのに、他人の記憶が影響を与える、ということが1番の衝撃。

    裁判の公判での証言の取り扱われ方を今後注意して見てみようと思う。

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    2026年04月10日
  • 証言の心理学 記憶を信じる、記憶を疑う

    Posted by ブクログ

    会社の飲み会(年配のおじさん多い)は面白い。毎回毎回必ず「例」の話が出てくる。例えば皆んなが受けた地獄の様な研修の思い出話、皆んなが尊敬していた同僚が突然亡くなった後の故人との思い出話。毎回ほぼ同じストーリーで語られ、同じ所で笑いや懐かしさに襲われる。考えてみたら、それ程同じ話を変わらず繰り返せる話者も凄いが、いかにも初耳であるかの様に笑える聞き手も凄い。双方の記憶力の対比を数ヶ月間隔で定期体験している。
    私も同じ研修話をするが、最早何度も話をしてるうちに、自分が体験した事なのか、他人の経験を自分事として話してるのか怪しくなっている。
    それ程に日常的にも周囲とのネットワークで記憶は作られていく。
    本書は事件と犯人のその後(逮捕後)の証言の中からそれらコミュニケーション過程に発生する記憶・証言の信頼性を心理学的に紐解いて行く内容だ。通常の実験から得られる心理学的学説だけでなく、証言の過程で発生する記憶の時系列的な矛盾、質問の仕方により発生する錯誤を探し出し、真実を明らかにしようとするアプローチだ。
    読み進めるうちに、最初に書いた様に、ごく身近なところでも容易に発生する記憶違いに若干恐怖を覚えるが、中々興味深いアプローチだ。
    日常会話でも話してるうちに尾鰭がついて原型を留めない?人も頻繁に見かける。仕事上言い訳を聞く機会が多いが、言ってる側から矛盾していたり、要は話しながら作ってるな、と感じることは多々ある。数日後に同じ事を聞くと、今度は指摘した矛盾箇所がごっそり抜け落ち、整然としたストーリー・記憶にすり替わってしまう事もある様だ。事件の証言ではそうは行かないが、所詮は記憶、されど記憶という事で、明日以降の飲み会は自身の発言機会が減りそうな一冊である。勉強になる。

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    2023年03月30日
  • 証言の心理学 記憶を信じる、記憶を疑う

    Posted by ブクログ

    記憶という心理学の基礎的な分野が実際にどのように扱われているのか、証言という場面を用いて論じられていた。記憶そのものよりは供述分析の手法にシフトしていた気もしたがなかなか面白かった。心理学という若い学問がこの先どうやって立場を獲得していくかについても考えられるかもしれない。

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    2018年03月31日

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