本好きにとって書斎は天国。
でも虫から見たらーー
『食べ放題のフードコート』
世界の見え方が変わる✧
✾自然はすごい いつもの道が美しく見える5つの視点
✾ネイチャーガイド/自然観察家ノダカズキ
✾discover
この本が教えてくれるのは、
知識だけじゃない“視点”の増やし方。
たとえばーー
・花の美しさは「虫へのアピール」の副産物
・樹木は巨大な水の循環装置
・サボテンは超高性能マルチツール
そして一番好きなのが、
・「紙魚(しみ)」から見た
“書斎という森”。
人間にとっての「大切な本」は、
別の生きものにとっては“ごちそう”になるということ。
文化って、実は
植生・気候・地形・雨量・土壌が重要らしい。
つまりーー
文化=その土地の自然のコピー。
そう思うと、
「当たり前」が崩れる。
私はこれまで、
自然に親しんできたつもりだった。
でもそれは、
“人間の視点”だけだったのかもしれない。
これからは“生きもの”視点でも見てみたい。
同じ道でもきっと全然違う景色になるから。
・自然が好きな人
・考え方を柔らかくしたい人
・世界の見え方を変えたい人へ
静かに扉をノックしてくる1冊です。
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ブリコラージュ=限られた環境の中で、生き残るために工夫する。手元のある材料を使ってなんとかする
分化は、国境ではなく、植生で決まる。宗教よりも、気候や地形が影響する。歴史よりも、雨量と土壌の性質がものを言う。
分化というのは“その土地の自然のコピー”なのかもしれない
「赤」は、光の波長が長く、空気中のチリや水滴に邪魔されにくいため、遠くまでよく届きます。
「旬」という言葉。
日本語には、たった一文字で季節と味覚と時間の流れを表現するセンスがある。
「雨に関する言葉」。日本語には、これがなんと約1200種類もあると言われています。
言葉は、世界をどう切り取るか、どう感じるか、どこに意味を見出すかの「レンズ」です。
花は、繁殖器官。
風媒花と、虫媒花です。
あくまでも美しさは生存戦略の中で生まれた偶然の副産物です。でも、その偶然があるから、私たちは今日も自然を深くめでることができます。
樹木は「水の柱」という視点
水がたっている
街路樹を見るとき、こう考えてみてください。今この瞬間も、あの幹の中には水の柱が立っている。葉が空に向かって引っ張り、根が地面から供給する。そして、蒸発した水は、雨になる。それがまた地面に降り注ぐ…
水の巨大な循環装置に見えてきます。
道路もビルもコンクリートも、実はカルシウムのかたまりだからです。
重機も音もありませんが、数万本の歯を使いカタツムリは今日もコンクリートを削ります。
生き物がどのように世界をかんじているかを理解するには、「時間分解能」が重要な指標になります。
どれだけの“コマ数”でこの世界をとらえているかという能力。
人間は1秒間に50~60回ほど、情報を更新しながら世界を“観る”ことができます。
ハシブトガラスは「カーカー」、ハシボソガラスは「ガァガァ」と泣きます。
都会と自然、それぞれの「推しカラス」がいる
ハシブトガラスは都会
サボテンはトゲというシンプルな形に、信じられないほど多機能な役割を詰め込んできました。防御、光の遮断、温度調節、繁殖、水分収集としても働きます。
自然が何万年もかけて作り上げた、超高性能マルチツール。
サボテンの「味」は時間帯によって変わります。
夕方になると、光合成の中でリンゴ酸が消費され、酸味が少し和らぎます。
竹の花120年に一度
書斎という森
「紙魚」
紙を好んで食べるからです。
虫の視点から見たら書斎はフードコートのようなものかもしれません。セルロースからできた本の山はどこもかしこも食べ放題。
海の中では真逆の現象が起きています。北に行くほど、生物量が増えるのです。