フランス革命、ロシア革命といった反宗教的な革命と違ってアメリカ独立革命は宗教に対して否定的なものではなかった。むしろ親宗教的革命であった。アメリカは歴史上、最初に国教制度を否定し、信教の自由を保障した国である。これは「政治における宗教的次元」を否定することではなかった。アメリカにおける政教分離は英語でいうと、separation of church and state、すなわち、国家が特定の教会を支持、援助、しないということで、政治的公的領域で宗教的信条を持ち出してはならないという意味ではない。