中国共産党の歴史的経緯を踏まえた上で習近平やその政治を語った一冊である。
習近平だけでなくそれ以前の中国共産党の政治の歴史を記している。そのため無学者でも理解がしやすい内容であった。強いて言えば読み仮名が欲しかった。
毛沢東というカリスマ溢れるリーダーが共産党を設立。その後、鄧小平や江沢民と受け
...続きを読む継がれていく中で段々と腐敗していく中国共産党。派閥争いやその構造上の問題、方針の問題など様々な問題を抱えた状態の政府を任された習近平は具体的な目標を掲げ実行していく。
本書を読む前は中国の強行姿勢は「自国の利益」だけを重視したものだと考えていた。しかし、中国国民は日本人とは意識の段階で「世界における大国」という解離があることがわかった。このことから中国はただ自分のためだけに動いているわけではないということがわかった。それでも他国からすれば脅威であることに違いない。だから、中国との歩み寄りによる相互理解が重要なのだと感じた。そんな一冊である。