豊田長康の作品一覧
「豊田長康」の「科学立国の危機―失速する日本の研究力」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「豊田長康」の「科学立国の危機―失速する日本の研究力」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
膨大なデータに基づく歴史的 “憂国” の書。大学人はもとより、多くの政策立案者や一般市民に読んでもらいたい。
「政府からの大学研究資金→研究人件費→研究従事者数(FTE)→論文数(p220)」
日本の論文数が質・量ともに「惨憺たる状況」なのはこの流れがないから。旧態な大学の自己変革は当然として、公的研究資金の拡充なくして科学立国の復活はありえない。その意味でtaxpayerたる一般市民にも「失速する日本の研究力」の現況を知っていただきたい。
それにしても豊田先生、国立大学経営の経験があるとはいえ(元三重大学長)、専門は臨床医学(産婦人科学)なのに、この高等教育研究の分析力はスゴイ!
Posted by ブクログ
多くの図表をもとに丁寧に危機的状況が説明されている。
技術力で世界の国々と戦うためには、日本の公的研究期間の研究資金と研究従事者数を1.5倍から2倍に増やして、人的・資金的に研究環境を改善する必要があるとの主張だ。
日本の運営費交付金や私学助成金の少なさは眼に余るものがある。社会保障費が増大する一方で、普通の国民は生活の中で実感しずらいこのような高等教育・研究費が削られているのだろう。
ただし、ミクロ的視点に立ち、個々の大学や研究機関を見ると、その教育や研究のレベルに疑問を持たざるを得ない現場(教員、研究者)も少なからず存在する。どこまで許容し、淘汰していくのかという議論もシビアにする