キャシー・オニールの作品一覧
「キャシー・オニール」の「「恥」に操られる私たち」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「キャシー・オニール」の「「恥」に操られる私たち」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
Posted by ブクログ
現代に蔓延る恥を利用したビジネスを説明してくれる一冊.現代社会では肥満や薬物乱用などを恥じるように設計されており,それを避けるために多くの労力とお金を使わせられる.その状態であることを醜く映すことで,まるで大罪を犯したように錯覚するようにできている.現代はSNSも活用され,その装置はとてもつもなく速い速度で展開されている.人の醜い姿を現した動画などは爆速的に拡散し,人々に恥を共有される.本書は事例紹介だけにとどまらず,どのように対応すればいいか,弱者の視点から対策方法が並べてあるのが救いだろう.かつてガンディーがインド独立を果たしたように,恥を乗り越えた先に大きく世界を変えることができるだろう.
Posted by ブクログ
恥がどんな風に作り出され利用されるのかについて書いた本。すごく勉強になったし自分の行動を振り返るきっかけにもなり良かった。
恥の最大の目的は「服従」を強いることだという。恥は弾圧、利益、支配の道具として利用されている。
恥につけ込んで莫大な利益をあげるダイエットビジネスや、貧困・薬物依存などを本人の落ち度として責めたり福祉手当てを支給しないとか刑務所送りにするような弱者を追い込む社会は恥を利用した仕組みである。
だが、恐怖や恥は生存のためのスキルとして私たちの遠い祖先から人類が持っている感情であり、恥ずかしいという思いを消すことは不可能だ。また、恥を根絶すべきだとも著者は主張していない。場合によっては、恥ずかしいという感情が不正に対抗する唯一の手段になることもあるからだ。
SNSで広がった#Metoo運動のように弱者が強者を社会的に糾弾する際、正義を推し進める上で有効な手段である。
また、社会規範を守る上でも恥は有効だ。
例えばコロナ禍にソーシャルディスタンスを無視する人を私たちは恥ずべきものとみなす。「恥」を利用することで公衆衛生の観念を植え付けることもできる。
一方で、反マスク、反ワクチン派の人々への非難の態度が逆効果になるという意見にはハッとした。「科学を擁護する人たちは往々にして傲慢に見えてしまう。疑いを抱く人や反対意見をもつ人を無知な者だとはねつけたり、愚かな陰謀論を軽率に信じる者だとみなしたりするせいだ」というのはその通りだな、と。
アフリカ系アメリカ人がワクチンに懐疑的だとする調査結果があるが、黒人男性を対象に人体実験が行われたり、アフリカ系アメリカ人女性が病院で同意なく体内のがん細胞を採取されたり…これまで科学の発展という名の元に差別的な扱いを受けてきた歴史があるのだ。
非難されて恥ずかしい思いをすると、人は逆方向へ向かってしまうことがある、と筆者はいう。
「自分が失敗したときに他の人にどう扱ってもらいたいかを考え、そのように彼らを扱い、相手の人間としての尊厳を尊重しなければいけない」というのが大事なことだと思う。
また、「恥に関しては、私たちは同時に寛大にも無慈悲にもなるし、ある差別と戦いながら別の差別を擁護することもある」
ということを忘れないようにしたい。
Posted by ブクログ
恥を利用したビジネス。ダイエット。アンチエイジング。老化は悪。肥満は悪。
公的サービスも困った人が罪悪感や恥を感じるようにできているのではないか。費用節約。勝者は能力や選択が正しい。敗者はダメで間違ったことばかりしてるからそうなっている。そういう実力主義的な見方が基盤になっている。敗者は恥をかかされ続ける。それをビジネスにする仕組み。
犯罪者が悪いことしてるのは本人が一番よくわかってるの!抱きしめましょ!
こういう感じの提言で終わっていく。リベラル偏向というか、殺されてもレイプされてもそう言えるんだろうか?
著者は子供の頃から巨漢、肥満。ダイエットに挫折。体重計を欺いて両親にバレる恥、羞恥心、、ダイエットに潜む恥に目を向けた。ダイエットはうまくいかないという見方なので、著者はダイエットにトライはせず、最終的には胃を小さくする手術をしてめでたしめでたしとなる。まあ病的肥満の場合はそういう医療を検討した方がいいのはそうだろうし、病気なんで。それを意思の弱さとか食い意地とか敗者のレッテルを貼って奮起を促そうとするのがダイエットビジネスという問題はある。