山本顕一の作品一覧
「山本顕一」の「寒い国のラーゲリで父は死んだ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「山本顕一」の「寒い国のラーゲリで父は死んだ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
私はシベリア抑留に対して興味があるため、この本を手に取りました。
みなさんは山本幡男さんという方をご存知でしょうか。南満州鉄道会社調査部に勤務していたのですが、敗戦前年の昭和19年7月に軍隊に召集されてハルビンの特務機関に配属され、敗戦によってソ連軍によってシベリアに抑留され、日本に帰ることなく昭和29年8月に亡くなりました。抑留されている間は、希望を失わず、同じく抑留されている方に対して、帰国(ダモイ)をあきらめないようにと鼓舞し続けた方です。
令和4年12月には「ラーゲリより愛を込めて」という映画が公開されたこともあり、この本が出版された契機があるようにも思いました。
山本幡男さんを主人
Posted by ブクログ
「ラーゲリから来た遺書」から流れ着きました。同書のスピンオフ的な内容を期待して。そういう意味では少し期待外れではあったんですが、残された山本ファミリーの人生がとても興味深くて、面白かったです。
歴史であまり語られることのない満州国の生活、難民さながらの引揚げ…大変ご苦労された方々に失礼かもしれませんが、「こんな時代があったとは!」とドキドキしてしまった。
そして、ご自身の恥部も包み隠さず書かれる姿に、ガンジーの息子のハリラールを思い出してしまった。他者から映る父の姿と、自分の見る父の姿がまったく違って見える、という点で。
ただ、ハリラールと顕一さんの一番の違いは、山本幡男氏が生きていたら、き
Posted by ブクログ
映画の関連著書として、興味を惹かれて手に取った。ラーゲリと呼ばれる収容所で、帰国を望みながら亡くなった著者の父親。その父親のシベリアでの抑留生活の悲惨な様子が、これでもかというくらいに、出てくるのかな?と、緊張しながら読み始めたのだが、多くの部分が、残された著者をはじめとする家族の歴史にページがさかれていた。結構、赤裸々、率直な生活史が語られていて、まずはそこに驚いた。
夫の帰国を心の支えに、ひたすら子供たちのために、歯を食いしばって苦労を重ねてきた、著者の母の心情は察して余りある。それに対して、あまりに淡白な著者に呆れたり。父親に対しても、出征までの生活の中では、あまりいい思い出がないらしく