作品一覧

  • 産業革命:起源・歴史・現在
    4.3
    1巻2,178円 (税込)
    なぜイギリスで最初に起きたのか? 「産業革命」をめぐっては、長い論争の歴史がある。 なぜ、産業革命は、1800年ごろまでは優勢だったアジアではなく、ヨーロッパ、なかでもイギリスで最初に起こったのか。産業革命が「革命」と言われるのはなぜか。産業革命によって人びとの生活はどのように変化したのか。 その歴史的な前提条件や影響を考察することは、グローバル化のなかでの格差や貧困の拡大、奴隷制の過去や人種差別の存続、そして気候変動や環境破壊といった現代の構造的問題を問うことにもつながる。 本書は、狭義の経済史的アプローチだけではなく、グローバル・ヒストリー、環境史、科学史、社会史・文化史など多様なアプローチを通じて、産業革命の歴史を概観している。 総じて、本書では、「産業革命はなかった」とされてきた修正主義的な見解に対して、新たな観点からの産業革命の意義を擁護している。 産業革命はもっとも重要なテーマであるにもかかわらず、日本では意外と真正面から論じた本が少ない。本書は、この間の論争や研究成果をもとに産業革命を論じた最良の一冊である。『なぜ豊かな国と貧しい国が生まれたのか』などで知られる世界的権威による記念碑的著作! [目次]  謝辞 第1章 過去と現在 第2章 産業革命の前提条件、一五〇〇~一七五〇年 第3章 なぜ産業革命はイギリスから始まったのか? 第4章 イギリスの変容 第5章 改革と民主主義 第6章 産業革命の世界的拡大 訳者解題 出版社による謝辞 読書案内 参照文献 図版一覧

ユーザーレビュー

  • 産業革命:起源・歴史・現在

    Posted by ブクログ

    本書は産業革命史研究の泰斗であるロバート・C・アレン教授による入門書(原著:The Industrial Revolution : A Very Short Introduction , Oxford Univ. Press, 2017の翻訳)である。アレン教授はすでに A Very Short Introduction シリーズの1つとして Global Economic History , Oxford Univ. Press, 2011.があり(翻訳は『なぜ豊かな国と貧しい国があるのか』NTT出版、2012)、本書の内容と重なる部分もある(とくに第2章「産業革命の前提条件、1500〜17

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    2025年02月02日
  • 産業革命:起源・歴史・現在

    Posted by ブクログ

    産業革命について、なぜ西欧、とりわけイングランドから発生したのか、どの産業から興りどう敷衍していったのか、国民や諸外国にどう影響きていったのか、政治的な影響はどうだったのかを記述している。
    統計データもしっかり示されていて説得力のある内容だが、社会構造変化も起こっているため、その複雑な変化を把握、理解するのはなかなか困難だった。一般的なイメージである「劇的変化」や「酷使される労働者VS強欲な資本家」といった単純なものではないということがよく分かるし、個人的にはそういった"分かりやすさ"に飛びつかない訓練にもなった。
    また、先進国がやがてサービス業に偏重していくかもザックリと

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    2025年05月09日
  • 産業革命:起源・歴史・現在

    Posted by ブクログ

    産業革命の大凡については、ショート・イントロダクションとしてまとめられている。
    記述としては淡々としていて再読するほどにも感じないが、産業革命研究の現在地や、一般的な理解からの進展がどう論じられているかという新しい視点が見出されているのは読んだ甲斐があったやも。

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    2025年03月02日

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