大串潤児の作品一覧
「大串潤児」の「戦争を知らないキミへ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「大串潤児」の「戦争を知らないキミへ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
これは「福岡県久留米市の中学明善校(現在の福岡県立明善高等学校)に通っていた竹村逸彦さんが、10代の激動の日々を綴った日記」です。
上巻は1945年5月から敗戦の8月15日まで。
軍国少年がどのような日常を送っていたか、何を思っていたかを知ることができます。巻末には日記に書かれた出来事や用語の解説、写真も添付されているのでわかりやすい。10代の子らが読みやすいようルビをふってありおすすめです。
「中学明善校二年」
5月25〜30日 中間考査を受ける。
修身、数一、英語、漢文、数二、文法、物象、国語、用器画、地理、生物、歴史、教練。
聞きなれない科目は解説付き。
勤勉な少年で級長。
6月に
Posted by ブクログ
敗戦の時には「悔しい」と戦争継続を強く望んでいた14歳の少年が、空襲がない平和な生活に、短い期間で慣れ、進駐軍にも敵愾心を持つことなく馴染み、日常生活を送るようになってゆく様子は、人間のたくましさを感じさせます。
1945年12月31日の日記には、「苦しい悲しい一年であった。B29の巨体をいやというほど見せつけられた空襲……。防空壕。空襲警報。つらかった工場動員。久留米焼爆。はては降伏。闇市場……全くかぞえれば無限の苦しいことばかりだった。しかし、我々は、よくそれにたえて来たものだった。自分の一生にも又とこんな苦しい時代は来ないであろう。しかし、でも自分のような不忠者にとって、嬉しいこともあっ
Posted by ブクログ
1945年当時14歳だった少年の、5月下旬から8月15日までの日記です。
まず驚いたのは、度々挿入される写真でわかる少年の字の美しさ。丁寧に字を書く、ということが日記という「誰かに見せる」ことを想定していない文章でできている、その教育の練度に感心します。
一方で、それだけ教育があり(おそらく家庭の教養レベルも決して低くはない)環境だからこそ、なのかもしれませんが何の違和感も抱かずに戦争継続を当たり前のこととしてとらえ、日本が負ける、ということを露とも考えずに日々を過ごしている少年のありように、当時の社会全体が異常だったことが窺えます。
また、日本全国各地で空襲が激化している時期ではあります