イスマイル・カダレの作品一覧

「イスマイル・カダレ」の「砕かれた四月」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 砕かれた四月

    小説・文芸

    4.0
    1巻2,079円 (税込)
    「生者とは、生の許しを受けた死者にすぎない」 二十世紀初頭のアルバニア北部の荒涼たる高地。この土地を支配するのは「カヌン」と呼ばれる、先祖伝来の終わることのない復讐の掟である。兄の血を奪い返した山岳民の若い男ジョルグは、三十日間の休戦の猶予ののちに自らの死を待つ身だった。しかし、この土地を新婚旅行で訪れた作家の妻ディアナと、馬車の窓越しにただ一度視線を合わせたことで、ふたりは命を賭してその運命を交錯させてゆく――。伝説と神話の影をまとった悲劇の時空間が立ちのぼる、忘れがたく美しい叙事詩的散文。 現代のアルバニア文学を、そして世界文学を牽引したカダレの作品は、フランス語を筆頭に四〇以上の言語に翻訳され、ノーベル文学賞の候補にたびたびその名が挙がったが、作家は二〇二四年七月に惜しまれつつ八十八歳で亡くなった。カダレの創作全体を見渡す井浦伊知郎氏(アルバニア語学・翻訳)による解説を巻末に付す。

ユーザーレビュー

  • 砕かれた四月

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    陰鬱とした雰囲気。側から見ると異常だが、常識化している掟。カダレは掟世界に一石を投じたかった側面もあるのか?それよりは、それを題材に死が身近になった者達がまとう、違うもの、を描きたかった方が強そうか。

    果たして、ディアナは何故抜け殻になったか。死に備える者達の巣窟では、心理が耐えきれない喪失を生じさせるのか。あるいは殺人者の巣窟は、自己との差があり過ぎて、心理が耐え切り得ないのか。

    果たして、最後の、殺した者が自分だった点はどのような意味を持つか。掟に囚われ、殺人を犯す者は自分と同じように義務感に囚われている、ということを指しているのか。決まり・義務の只中にあると、殺しは我々が想像するよう

    0
    2026年08月18日

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