イスマイル・カダレの作品一覧
「イスマイル・カダレ」の「砕かれた四月」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
Posted by ブクログ
陰鬱とした雰囲気。側から見ると異常だが、常識化している掟。カダレは掟世界に一石を投じたかった側面もあるのか?それよりは、それを題材に死が身近になった者達がまとう、違うもの、を描きたかった方が強そうか。
果たして、ディアナは何故抜け殻になったか。死に備える者達の巣窟では、心理が耐えきれない喪失を生じさせるのか。あるいは殺人者の巣窟は、自己との差があり過ぎて、心理が耐え切り得ないのか。
果たして、最後の、殺した者が自分だった点はどのような意味を持つか。掟に囚われ、殺人を犯す者は自分と同じように義務感に囚われている、ということを指しているのか。決まり・義務の只中にあると、殺しは我々が想像するような悪意とは離れた場所にあるということか。これは、この小説の異常世界以外でも生じうる構造か。義務の中での殺しは悪意とは離れている。これは戦争も同じか。殺しが当たり前化している。ただし、戦争は殺され待ちが確定するようなことが無い点が異なるが。とすると、殺しに拘らず実は異常に思えることが義務化している、という事象を考えると良いか。