作品一覧

  • 夜の陽だまり
    -
    1巻1,980円 (税込)
    「太陽の彼は、私を月にした。」 死後の世界に住まう、人間だった者たちの想いを描いた、夜に読みたい物語画集 目を覚ますと、見たこともない街に独り立ち尽くしていた。 そこは死者が稀に辿り着くという、死後の世界。 愛する者を見守る意志を持つ者、或いは大きな未練を持った者だけが、旅列車に乗り現世の思い出をめぐることが出来る。 死後世界と現世を繋ぐ深い海を抜けると、そこには青く懐かしい景色が広がっていた―― 物語を描くイラストレーター・眩しいが自ら紡ぐ、心に染み入るファンタジー
  • 片付かないふたり
    4.0
    1巻715円 (税込)
    片付けコンサル会社で働く鷲澤憂(わしざわうい)は、何かを選ぶのが苦手な性格でいつも周りに合わせてばかり。自分とは対照的にサバサバと物事を判断し、“無駄なく、効率よく生きる”ことを信条とする上司の奈々さんに心酔している。心酔するあまりに服装も髪型も何もかも奈々さんの真似をし、恋人と同棲中の部屋の家具を次々に捨て、ついには恋人自体も捨てることで“効率のいい部屋”を手に入れた憂だったが、ひょんなことから泥酔して帰宅した翌朝、目覚めると部屋に見知らぬ青年がおり仰天する。すずりという名の青年は「おれを片付けてよ」と憂に依頼し、その日から二人の奇妙な同居生活が始まるが、すずりにはとある隠された過去があり・・・。「自分らしさ」が何なのか分からないまま、生きづらさを抱える男女。友情でも恋愛でもない関係性。奇妙な同棲生活を瑞々しい筆致で描く、2024年集英社ノベル大賞〈準大賞〉受賞作!

ユーザーレビュー

  • 片付かないふたり

    Posted by ブクログ

    登場人物の書き分けや心情の描写、展開のなぜという疑問に対してのこたえ、表現力が丁寧で、かつ過剰になりすぎない分かり易さがよかったな。

    何より物語として、わたしも一度悩んだ頃に向き合った「片付ける」ということが、人間に何をもたらすのかを書いてくれて嬉しかった...辛かったときの自分に読ませてあげたい。勇気づけられる作品だった。

    0
    2025年05月18日
  • 片付かないふたり

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイトルの『片付かないふたり』が、読む前と読む終わった後で意味が違ってくるので、思わず「良〜〜」と唸ってしまった。
    効率的に生きて何でも捨てていってしまう主人公が、最後には余分であるけど宝物のように大切なものを見つけられたのが本当に良かった。
    そこまでの感情の移り変わりがとても丁寧で、思わずじんとくる。
    ミニマリストの主人公の思考や、すずりの知らない人ばかりの飲み会に飛び入りするというのが斬新ですごく面白かった。

    0
    2025年08月27日
  • 片付かないふたり

    Posted by ブクログ

    どこまでもやさしい物語だと思った。綴られることばはもちろん、自分ではない誰かになりたいと思う気持ちも、他人から否定されるのがこわくて何も選べないことも、この物語は否定しない。現実を突きつけられたとしても傷を傷のままにせず、寄り添って、その人の思いを捨てさせやしなかった。大丈夫、と包み込んでくれる軽やかなあたたかさが、不安な気持ちを片付けてくれた。いつか忘れてしまうとしても、この作品を読んで抱いたやさしい感情を、私はきっと覚えているだろう。

    0
    2025年08月03日
  • 片付かないふたり

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    主人公の憂と私の価値観がひたすら合わず、初めの方は読むのが少し苦しかった。
    しかし物語が進み、憂が様々な人に出会うことで、成長した?ような感じのお話でした。
    なんだか問いに答えが出たような、出ていないような。でもやんわりとしていて、とても好きな雰囲気。

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    2025年07月26日
  • 片付かないふたり

    Posted by ブクログ

    それぞれの心で感じることを体現する
    理解されない苦しさや理解してあげれてないことに気づく自分が居たらどうしますか?

    0
    2025年06月12日

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