F・バレーラの作品一覧

「F・バレーラ」の「知恵の樹」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 知恵の樹
    3.9
    1巻1,210円 (税込)
    エネルギーや物質を環境から受け入れはするものの外部システムの作動には関知せず、自己は自身をもとに自らを創出する―本書は、システムが自分自身の組織を形成し変化させていく閉じた環のなかにとどまり、その循環をよき環としてとらえなおそうという、まったく新しい生物学の原理“オートポイエーシス理論”の初歩的で原理的な入門書。生物のあいだの円環を意識しながら、生命の世界に対するしなやかな感性と、生物を制御対象ではなく自律主体として見る柔軟な視線でとらえるこの認識論は、1973年、チリのアジェンデ政権下における知的沸騰のなかで生まれ、社会や法律、現代思想に大きな影響を与えた。序文 浅田彰

ユーザーレビュー

  • 知恵の樹

    Posted by ブクログ

    私たちが日常当たり前のように、空を見て空だと認識し、地を歩いて歩いていると認識している。これは誰から見てもそうなのか?絶対的な意味で本当だろうか?

    こういうと、相対主義の話かと思うかも知れない。

    本書の位置づけは、相対主義でも実存主義でもなく、その狭間の理解困難な道をとる。生物の誕生から原核生物、単細胞、多細胞、神経の発生を、環境とセンサーの相互作用として記述するオートポイエーシス理論を展開。そこから更に生物個体間の相互作用、言語、社会と拡大し、最終的には私たちの認識する世界は何か?の答えに行き着く。

    フラクタルな論旨の展開で細胞から社会意識まで一気に駆け昇る旅を終えるとき、身体の細胞一

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    2019年10月05日
  • 知恵の樹

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

           -2009.02.24

    システムが自分自身の組織を形成し変化させていく閉じた環のなかにとどまり、その徤環をよき環として捉え直そうというオートポイエーシス論の提唱者たる二人の原理的入門の書。

    <いかにして知るのか>を知る

    ぼくらの経験が、いかにぼくらの<構造>にしっかりと結びついているか-
    ぼくらは世界の「空間」-客観的・外在的な-を見るわけじやない。ぼくら自身の個別の視野を、生きているのだ。
    反省的思考-Reflection-[=反映]とは、ぼくらが<いかにして知るのか>を知るプロセスのことだ。
    それは自分自身に向かって帰還してゆく行為だともいえる。それは自分の盲目性を見い

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    2022年10月23日
  • 知恵の樹

    Posted by ブクログ

    フランシスコ・ヴァレラの「身体化された心」に分からないながら、大きな刺激をうけ、きっとこちらのほうが入門的な著作に違いないと思い、読んでみる。

    書きぶりとか事例が多い所とかは一見分かりやすそうだけど、やっぱりいまいち既に分かっている以上のことは、分かるわけではない。翻訳も一見わかりやすそうだけど、実のところ、それほど親切なわけではない。

    浅田彰が前書きを書いていることに象徴されるが、これってすごくニューアカ的な文脈で、分かろうが分かるまいが、それらしい知的な感じがすれば良い、という感じの本になっている気がした。

    その辺が、原書自体のムードなのか、翻訳のムードなのかは不明。

    書い

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    2017年05月01日
  • 知恵の樹

    Posted by ブクログ

    1200円以上の価値。文庫でこの値段は恐ろしいかと思いますが、価格以上の値段だと思います。
    本書は、『なめらかな社会とその敵』著者による推薦書で、オートポイエーシスの理解を深めることができるそうです。できるそう、というのは生物学の専門書のため非常に難解で、発散と収束を細かく繰り返して読まないと、ハテ?となってしまいます。ぼんやり分かったようで分からない、多分何回も読まされることになるかと思いますが、根気良く読みたいなあと思います。
    広く様々な分野に応用できるよう記述されているので、どの分野の方にもオススメですね。特に理工系やマネジメント層に読まれると良いのではと思います。
    挿絵が多く、また綺麗

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    2013年05月04日
  • 知恵の樹

    Posted by ブクログ

    オートポイエーシス理論の原理的な入門書。浅田彰が序文書いてるんやと、読んでびっくりした。ルーマンは難しいという人にはまずこっち読んだほうがいいかも。

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    2013年04月13日

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