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  • MORAL 善悪と道徳の人類史
    4.3
    人間は、どのようにしてモラルを持つようになったのだろう? 助け合うよう生まれついているはずなのに、今や普遍的なモラルなど失われたかのようだ。だが、人類が共有するモラルは存在する。モラルの起源が理解できれば、モラルの未来も見えてくる。 生物学的、文化的に社会が進化していく過程でモラルはどのように形成されたのか――哲学の専門知識とさまざまな研究データをもとに解明。現在の私たちのあり方を決定づけた進化の歴史が明らかになる。 狩猟時代から現代に至るまで、人間のモラルの基本は「個人の利益<共同体の利益」である。脆弱なホモサピエンスが生き延びるには、それは最良の手段だったからだ。5万年の歴史を通して、社会的構造の変化とその後の経済発展により、モラルはさまざまな変容を遂げてきたが、基本は今なお変わらない。 人間の善と悪はどのようにつくられてきたか? 歴史の流れを軸に、哲学、経済、生物学的な分析をもとに「モラルの変遷」を説明。 かつてない不平等と分断の時代、他者に限りなく不寛容で、モラルに反するものを厳しく罰し、個人主義が浸透しすぎた時代、どのように新たなモラルをつくるべきか?  著者の結論は人間のモラルの基本に立ち戻ること。国・民族・宗教などを問わずに人類に共通する「個人の利益<共同体の利益」を新たなモラルにすべきだというものである

ユーザーレビュー

  • MORAL 善悪と道徳の人類史

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    久々にスリリングな内容。こういう本に出合えるのが読書の醍醐味、という感じ。訳のせいもあるのかわかりにくい部分が多いが、時間をかけて読む価値がある本だった。

    最初の数章では、生物学や社会学を駆使して、先史時代から初期の社会におけるモラルは主に淘汰の文脈で形作られていったとする。個人的には、最も読みごたえがある部分。
    ドーキンスの利己的な遺伝子で語られるとおり、生物を遺伝子が複製を行うためのキャリアであると見なすと、本来は利他的行動は遺伝子を残すうえでは不利になるが、遺伝子プールの一部を共有する親戚も含めて考えた場合は利他的行動がプラスになりうる。よって、近しい親戚を中心とするバンド内においては

    0
    2026年04月04日
  • MORAL 善悪と道徳の人類史

    Posted by ブクログ

    むずかしかった
    人は自分のために行動しても、それが他人のためになることがあり、「自分と他人の幸せはつながっている」という考えがモラルを取り戻す鍵になるっていうのは、確かにその通りだなって思った。
    もし、自分の幸せを、他人の幸せの一部だと思えたなら、モラルは押し付けられるものから自然に生まれるものになる。
    後の話は難しくて理解できなかったです!!

    0
    2025年11月01日
  • MORAL 善悪と道徳の人類史

    Posted by ブクログ

    表現や、もしかしたら翻訳を含めて読みやすい本ではなかったです。
    まとめてしまえば新書一冊分に出来なくもなさそうな感じでしたが、そうはせずに様々な文献から例を挙げてしっかり説明してくれているので、読み終わるのに時間はかかりましたが、内容を深く考えることが出来ました。

    人間は利己的か?利他的か?と言う反対語となる態度を考えた時に、人間はいつの時代も首尾一貫して協力的な生き物でしたが(利他的)、それはあくまでも自らの利益になるから(利己的)協力的な態度を取れると言う点は、改めて言われるとなるほどなと思いました。
    「自己の利益のために他人と協力する」とか「利己的であるがゆえに利他的に振舞える」と言う

    0
    2025年06月17日
  • MORAL 善悪と道徳の人類史

    Posted by ブクログ

    読み応えがあった。濃い。
    人類の歩いてきた道は変化の連続で、今日正しかった事が明日には間違っているとされる。
    「現代」というものが変化し続ける限り「モラル」というものは変化を続けている。
    SNSがこういった変化においてどんな役割を果たしたのかも取り上げられていてよかった。情報量が物凄いので何度か読み返したい。

    0
    2025年03月12日
  • MORAL 善悪と道徳の人類史

    Posted by ブクログ

    人間ってしょうもないな、というのが第1感。人は皆それぞれ道徳的な観念を持っている…しかしその正体は所属先のアイデンティティや社会的立場や政治にたくさん影響を受けている…本質は自分の周りには甘く、外側と判断した先に厳しいというのは実感もあるし認めなければいけないところだろう。
    「奇妙な人々」の話が面白く、大学の心理学の実験で人のパターンを科学的に検証しているつもりが、それって全人類を対象にしておらず文化的に似たり寄ったりな人しか対象にしてないよね、という部分が笑ってしまった。西洋文明ではないどこかの部族は、私たちが錯視する絵に引っかからないらしい。そんなレベルで文化や環境は人に影響を与えるのか、

    0
    2025年02月16日

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