チョ・イェウンの作品一覧
「チョ・イェウン」の「カクテル、ラブ、ゾンビ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「チョ・イェウン」の「カクテル、ラブ、ゾンビ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白い。4作品とも趣向が異なり全部良かった。"オーバーラップナイフ、ナイフ"はとてもよく出来たタイムリープもので、結末が近づくにつれ悲しく痛々しいけど構成が本当に面白い。"湿地の愛"も好き。幽霊のムルとスプのやり取りが微笑ましく可愛らしい。壮大なラストで終わりのその先が気になるという感覚を久しぶりに感じた。訳者あとがきにある「ホラーの先にある爽快感と充足感」という言葉がぴったり。しっかり怖いですが、それも含めて良いなあ〜面白いなあという満足感の方が大きく読後が非常に良い。ただのホラーでなく、家族愛や友愛が描かれているので感情移入しやすく読みやすいです。チョ・イェウンさんの他の作品も読んでみたいです!
Posted by ブクログ
韓国文学にハマり、色々読み漁っていますが、短編集でこんなに好みだったのは久しぶりです。
ホラー作品とありますが、ホラーが苦手な私でも読める、ホラー要素控えめな作品です。
どの作品も登場人物の心理描写が切なく、それぞれの回想エピソードがエモさを引き立てています。
表題作の『カクテル、ラブ、ゾンビ』は、父親が飲んで帰って来た次の日にゾンビになったというお話。主人公のジュヨンは、しばらくゾンビになった父親を家で匿いますが、今後どうしていくべきか、色々な思いと葛藤する様子に、面白みと切なさを感じました。
『オーバーラップナイフ、ナイフ』はネタバレなしで読んでもらいたい作品です。
Posted by ブクログ
純文学っぽい文体で綴られたホラーは初めてかも。すごく新鮮だった。ストーリーの展開やいかに怖がらせるかのエンタメ要素の強い日本のホラーと違って、心情描写多め。面白かった。
『韓国で10万部突破の話題作、ついに日本上陸』との触れ込みで、2年連続年間ベストセラーに選ばれているらしい。デビュー作で海外に翻訳されるとか羨ましい限りである。
特に好きだったのは『湿地の愛』と『カクテル、ラブ、ゾンビ』
「湿地の愛」は、地縛霊である水辺の幽霊「ムル」が主人公。川で退屈な日々を送っていたとき、林のなかを歩いていた「スプ」に出会う。その後、二人はしばしば会いながら静かに心を通わせる。
「カクテル、ラブ、ゾンビ」の主人公は塾で講師をしている女性。ある日、いつものように会社の仲間たちとお酒を飲んで帰ってきた父が、ゾンビになってしまった。ニュースを見ると、ゾンビウイルスの一次感染者はすべて殺されてしまうことがわかる。家では家庭を顧みず偉そうに振る舞ってきた父だけれど、母と共になんとか匿おうとする。
普通ゾンビ作品ってもっとスケールが大きくて、人類やその土地に住む全員がゾンビ化するのを防ぐために戦ったりなんとか逃げたり、製薬会社に乗り込んで原因を突き止めたりするけれど、こんなにミニマムな「家族」という単位で描いていて、なおかつ面白いのはすごい。家族愛だけじゃなく、愛憎、父への憎しみも確かに心に抱きながら、それでも人生を前に進めようとする葛藤が良かった。
Posted by ブクログ
韓国の新鋭作家、チョ・イェウンのデビュー作で本邦初訳作品。
ホラーというより、ホラー的な要素が含まれる四つの短編。
幻想味の強い「インビテーション」。ホラー的な怖さは一番かも。
幽霊からの視点「湿地の愛」。友情もの。
表題作でゾンビもの「カクテル、ラブ、ゾンビ」。コメディ要素マシマシ。父、腐る。
デビュー短編かつドラマ化されている「オーバーラップナイフ、ナイフ」。SF。
特に最後の「オーバーラップナイフ、ナイフ」は本当に傑作。この短さに、あるジャンルの全てが入っている。
他の作品も読みやすく、ホラーといって嫌厭せず読んでもらいたい作品集。