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  • 大適応の始めかた――気候危機のもうひとつの争点
    3.0
    1巻3,300円 (税込)
    気候変動対策には、「緩和」(温室効果ガス排出量削減)のほかに、もうひとつ大きな柱があるのをご存じだろうか。「適応」(気候変動に対応すべく、種々のインフラや営みを改変すること)である。身近なコミュニティでも、気候変動に備えた防災や作物の転換などの取り組みを「適応」の認識で結びあうことで、ノウハウを共有したりエンパワーしたりすることができる。本書は適応、気候の公正性、自治の3つをつなぐ格好の入門書だ。CO2排出量削減だけでは、たとえ現時点での最良のシナリオが実現しても、気候危機が回避できるわけではない。つまり適応は不可避だが、問題はそのやりかたであり、良い方法と悪い方法(誤適応 mal-adaptation)について社会的に議論することが急務である。社会格差を拡大したり、気候変動緩和を妨げたりする誤適応を避け、公正な適応を進めるためには、私たち市民のリテラシーと意識、そして参加が不可欠なのだ。「気候ジェントリフィケーション」など、筋悪な適応策と社会的不公正の連動がすでに始まっている。適応の基礎知識や世界各地の先行事例を通してこの局面を考える本書は、さまざまな立場からの議論のきっかけになるだろう。

ユーザーレビュー

  • 大適応の始めかた――気候危機のもうひとつの争点

    Posted by ブクログ

    気候変動対策の柱である「緩和」。この本では別の柱となる「適応」について詳しく書かれてある。今までの生活は維持できなくなると言う前提で、気候変動に適応した新しい枠組みを作っていこうという趣旨の内容が書かれている。

    現在、あらゆる国の政府が発表しているCO2削減だけでは、最良のシナリオが実現しても、気候変動危機が回避できるわけではない。

    適応についての良い方法と悪い方法を社会的に議論することが急務である。社会的不公正なやり方ではなく、あらゆる人たちを除外しない方法を、市民である自分たちが中心となって考えていく必要がある。


    だいぶ長い時間をかけて、ゆっくり読んだせいで中身をあんまり覚えていな

    0
    2025年11月06日

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