チョン・ジアの作品一覧

「チョン・ジア」の「父の革命日誌」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 父の革命日誌
    4.5
    1巻2,310円 (税込)
    パルチザンとして闘争に身を捧げた父の突然の死。喪主として帰郷した娘だが、その葬儀には思いもよらない弔問客たちが次々と訪れる。人生の複雑さをユーモラスにたたえた、傑作長篇。

ユーザーレビュー

  • 父の革命日誌

    Posted by ブクログ

    父親がパルチザンであることによって父親との関係がよそよしくなった娘が父の死、葬儀をきっかけとしていろんな人びとと出会う、もしくは再会する。その人間たちを通して、娘が自分の知らない父親のよい人柄を知り、謙虚になって父親との和解を果たしていく。その過程がわたしの心に染み渡った。主人公は父親がパルチザンであることに父との葛藤の要因を見ていた。しかし、後世よりも人間が情熱的だったパルチザンと彼らをめぐる韓国の現代史なしでもリアルに、そして普遍的に意味をもつ父と娘との誤解を描くその筆致には見事だと言うほかない。

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    2025年10月30日
  • 父の革命日誌

    Posted by ブクログ

    “死んでもおしまいではないらしい、と私は思った。生は死によって、誰かの記憶の中によみがえるものなのだと。ということは、和解や赦しもまた可能なのかもしれなかった。”(p.220)

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    2024年11月30日
  • 父の革命日誌

    Posted by ブクログ

    父親の友人知人と話しているうちに、こどもがそれまで反発していた父親の知らなかった一面を知って受け入れていく、というのは、映画『ビッグフィッシュ』に少し似ている。両親は元パルチザンなので、断片的に語られる過去の出来事は辛いことも多いが(特に父親の弟の身に起きたことは本当にひどくて悲しい)、おおむね軽い語り口でユーモラスに書かれている。そのせいか、特異な経歴の特別な家族のはずが、よくある親子の反発と和解の物語のように思えてきてすんなり読めてしまう。そして、じんわりと温かい気持ちになった後で、日本も大いに関係している朝鮮戦争やパルチザンについて、もっとちゃんと知っていなくては、と思った。

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    2024年08月18日
  • 父の革命日誌

    Posted by ブクログ

    父が亡くなった。パルチザンだった父が電信柱に頭を打って亡くなった。一人娘のアリは喪主を務めないといけない。弔問客が来ると喪主が相手をする。この三日間で会ったことの無い人たちと会い、知らなかった父の話を聞いた。それはパルチザンとして闘争に入って、朝鮮戦争後も独裁政権のために牢獄に長いこと囚われていた父を知ることだった。その当時「連座制」といって本人以外の家族や親戚にまで法の統制を行った。そのために父の弟の人生は苦難に満ちたものになった。それを叔父は許せなく、父とは犬猿の仲となった。葬儀の期間、親戚一同、パルチザン時代を共に生きた人たち、両親と縁のある地域の人たちが次々に登場して父との思い出を語る

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    2024年11月15日
  • 父の革命日誌

    Posted by ブクログ

    読んでみてお隣の国のことなのにいままで何にも知らなかったな・・というのが第一印象。考えてみれば南北の休戦が成立するまで当然北でも南でも内部で激しい闘いがあっただろうし、北はともかく南で元パルチザンとして戦後を生きていくことは大変だっただろうと思います。もちろん本人たち以外の親戚や実の”娘”にとっても自由に未来を選択できない状況に追い込まれたわけで、過酷な体験だったのでしょう。正直、軍事政権下ではまず出版できなかっただろうな、というテーマです。
    頑固な元パルチザンの両親と”娘”の間にはどうしても溝ができてしまいますが、父の葬儀に集まった人々の話を聞くうちに溝は埋まっていき、娘は父を受け入れていき

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    2024年07月23日

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