短文が420あって、その短文の中で覚えるべき単語について1つずつ解説されている。ターゲットとなる単語以外にも、似た意味の単語とか、その文中の他の重要な単語とか、も解説されている。別冊問題集があって、その短文の穴埋め問題ができる。本を読んで問題集、問題集を解いて間違ったところを中心に本、というどちらからでも取り組める、と書いてある。
んー、英語教員のおれがこれを言うのはとても恥ずかしいのだけど、知らない単語が半分はあった。英検1級を取ったのは20年前だから、その時だったらもっと分かったのかなあ。なんか見たことある気はするけど、意味を言え、って言われたら困る単語ばっかりだった。個人的に、特に時事英語に触れていないことが露呈してしまう感じで、おれが勉強する単語帳としてちょうどいいかな、という感じだった。
大学受験でいかに難単語が出ているか、という話が冒頭に実例とともにされているけど、それって本当に合格するために必要なのかなあ、と思う。別に合否を分ける問題、とかいうわけでもないだろうに(もしそうだったら多くの受験生がこのレベルの単語をすでに勉強しているはず)。この本の英単語を覚える前に、英語にしても受験勉強全体にしてももっと他にやることをやった方がいいのでは、と思う。この本の単語のレベルを勉強してると、受験生の神様みたいになっている鉄緑会の、『鉄壁』なんか赤ちゃん用の単語帳に覚えてくるくらい。
あとは、どの単語と使われる、という話がメインで書いてあって、それも重要だけど、これくらいの難単語だと受容語彙で終わりそうなものもたくさんあるので、まず覚え方を中心に書いてほしい、と思った。もちろん語源の話も随所で書かれているが、なかなか雑なので、そっちの方を丁寧に書いてほしい。個人的には、①簡単な単語と紐付けして表みたいにして整理する(gather - congregate, hesitate - balkとか)、②知っている単語の難しい意味を整理する(latitudeは「緯度」+「許容範囲」、land「土地」+「取る」とか)、③綴りがとても似ている単語同士で整理する(masterとmuster、incipientとprecipitateとか)、とかノートにまとめたりしたら覚えられるかなと思った(けどこれは本当に時間と心に余裕がある時でないと…)。
あと最初にも書いてあるが、この本の良いところは同じ単語が何度も出てくるところかな、と思う。hypeとかunwaveringとか、覚えられる。
他にもいくつか思うところがあるのだけど、結局おれの勉強不足だということもあるので、これくらいにしておこうかな。本文は全部読んだけど問題集はまだやってないので、これもちゃんとやれば力になると思う。一番目を丸くした単語はlackadaisical「気力のない」かな。なんか一見英語に見えない単語。でもこれもlackadayという単語を解説してくれたら覚えやすくなったかも、と思う。(25/01)