遠藤俊英の作品一覧
「遠藤俊英」の「地銀改革史 回転ドアで見た金融自由化、金融庁、そして将来」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「遠藤俊英」の「地銀改革史 回転ドアで見た金融自由化、金融庁、そして将来」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
金融自由化から金融庁による厳格な検査、そして対話型行政への転換まで、地銀改革の40年を描いた一冊。著者が「行政」と「現場」双方の立場を経験しているため、制度の意図と現場の実感のギャップが生々しく伝わってくる。
特に、金融検査マニュアルが現場の融資実務に与えた影響や、「短コロ」ができなくなった弊害についての指摘は印象に残った。行政の方針が必ずしも現場の信用創造機能と一致しない現実は、金融機関に身を置く者として共感する部分が多い。
同時に、「処分庁」から「育成庁」、そして「共創」への転換は、行政と地銀がともに地域経済を支えるための方向性として重要だと感じた。日々の業務でも、制度の背景や意図を踏
Posted by ブクログ
政治家、官僚(一部の学者)は無謬性の呪縛に取り憑かれている。彼らは誤りを認めることができないので、間違った政策であっても延々と継続されてしまう。
バブル崩壊後の日本の凋落ぶりから、私は上記のような思いを持っている。そこで本書である。
元金融庁長官の遠藤氏が「在任時の苦悩を実に率直に述べておられる」ので驚いた。退官後ではあるが、所属官庁の政策について批判的に語る姿勢は尊敬に値する。
大手地銀の広島銀行から金融庁に転じた日下氏の双方向の視点も参考になるし、金融エディター玉木氏の見解も妙な偏りがなく公正なものだと感じた。
読者を選ぶ書籍だが、金融業界、特に地域金融機関に勤務しているなら読む価値はある
Posted by ブクログ
地銀改革史 回転ドアで見た金融自由化、金融庁、そして将来
著:遠藤俊英, 日下智晴、玉木淳
本書は、立場は違うものの、地方銀行、地域金融行政に長く関わった3人の合作である。そして金融庁と地銀の両方の支店で立体的に描かれている。
地銀改革史は裏を返せば、金融庁自身の改革史でもある。相互不信に陥った地銀との関係を修復し、どうすれば信頼関係を取り戻すことができるのか。相互に運命共同体になることで地銀経済を活性化させる共通価値を創造できないのか。金融処分庁から金融育成庁への転換を思考した遠藤氏、地銀から金融庁に身を移した日下氏の思考回路を綴ることで、地銀改革の意味を映し出しながら表現している。