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  • 問いを問う ――哲学入門講義
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    哲学とは、昔の人の考えや言葉を知って、理解することではない。哲学上の根本問題に自ら立ち向かうことでしか、哲学はできない。「私たちの心を超えた世界を知ることはできるか?」「他者の心を知ることはできるか?」「心と脳の関係はどのようなものか?」「死んだら無になるのか?」――本書では、この四つの問題を素材に、哲学の核心へと一気にいざなう。問いの意味そのものを問いなおすこと。相対立する議論のやり取りを、自分ひとりで視点を転換させて行うこと。深く、粘り強く、哲学的に考えるやり方を追体験できる教科書。

ユーザーレビュー

  • 問いを問う ――哲学入門講義

    Posted by ブクログ

     著者の本は20年ほど前に「時間は実在するか」を読んで以来。図式を多用して抽象的な時空の概念を整理するというのが同書の肝だったが、本書においても同様のスタンスが貫かれている。本書ではトマス・ネーゲルの哲学入門書の議論に沿った形で議論が進められるが、たまたま読んでいたネーゲルの「コウモリであることはどういうことか」とも内容的に通ずるところが多く、込み入った内容ではあったが楽しむことができた。
     
     本書は大きく4つのテーマを扱うが、どの議論においても丁寧な図式化と整理がなされている。対立するいくつかの考え方(〇〇主義)が、互いに相手方の議論を一旦取り込んだところで矛盾を導き出し、また相手方に向け

    0
    2024年01月01日
  • 問いを問う ――哲学入門講義

    Posted by ブクログ

    「どのようにして私は◯◯を知るのか?」をテーマにトマス・ネーゲルの「哲学ってどんなこと?ーとっても短い哲学入門」を利用したゼミ体験型というべき哲学入門書。
    難解(特に4章と5章)ではあるが、割と自分が学生時代に考えていたことであったからとっつきやすいテーマではあった。中2病かかってる時期に自分の周りにあるものが自分が認識した瞬間に作られた紛い物って妄想するよね。え、しない?
    流石に中ニ病罹ってる時期の子にこの本は厳しいと思うが、自身の認識に対する問いというテーマをきちんと言語化していく過程が哲学なのだとしたら非常に面白い。授業としてきちんと受講したいと感じた一冊。

    0
    2023年10月31日
  • 問いを問う ――哲学入門講義

    Posted by ブクログ

    何かわからないとすぐにネットで調べてた。
    こんな習慣や環境に慣れると人は身近なところに答えがある感覚は強くなるね。でも現実は、答えが簡単に出てこない事で溢れてる。だから解決が容易じゃない事が起きると過剰に反応してしまう。そうしてさ、実際以上に問題を大きく感じたり、複雑にしてしまう。 問うことが答えなんだね。答えなんて無くてもさ、極端な話いいんだと思った。
    答えを早急に求める姿勢は、、生き方をシンプルにはしてくれないんだ。常に問う姿勢こそ、次の一歩を踏み出す時、おのずと答えに導いてくれるのかもしれないなって、この本を読んで思った。

    0
    2024年03月21日

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