村上由鶴の作品一覧
「村上由鶴」の「アートとフェミニズムは誰のもの?」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
フェミニズム批評、フェミニズムアートについて、一般人にわかりやすく紹介した入門書。非常に平易な言葉で書かれており、大変わかりやすかった。
アートの世界の敷居の高さ、高慢で排他的なありようを批判している。差別を上位/下位、中心/周縁の構造で捉え、声をあげ始めた下位/周縁の人々の中で、さらに下位/周縁に押し込められる人々が出てくる(白人女性フェミニストによる黒人差別など)という指摘は大変頷けるものだった。
一方で疑問に思ったことがある。フェミニズムアートは、見ていて不快になるようなものが多く、それは世の中を批判するためにあえてそうしているのだということはわかったが、普通に美しいものや見ていてうっとりするようなものは、現代においてはもはやアートにならないのだろうか?中世や近世のアートの中に差別構造が内包されていることはよくわかったが、そういったアートを愛好することは現代において差別に加担していることとは別ではないのだろうか?
「#美術館女子」には私もイラッとしたが、特権化されたリテラシーを用いてアートを読み解くことを上位に置き、アートを感性で味わうことを下位に置いているようでは、アートもフェミニズムもみんなのものになるには程遠いのだろうと思う。