藤原実資の作品一覧
「藤原実資」の「小右記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
Posted by ブクログ
大河ドラマ「光る君へ」でロバート秋山が演じた藤原実資の日記。朝廷儀式や政務に精通し、その博学と見識で一目置かれた実資。風格あり、胆力ありの人となりが伝わってくる。時々ハメを外したり、コワイコワイと恐れたり、人間らしさにもあふれていて微笑ましい。実資が見聞した内裏の内外のさまざまな出来事。中でもやはり望月の歌の日記は、ドラマのシーンと重ねて読んで、イメージが大きく膨らんだ。平安貴族は遊んでばかりいるわけではなく、深夜までの激務を続けていたと編者の言葉にあるように、具体的に彼らが何をしていたのか知ることで、苦悩や喜びにも触れられ親近感を持つことができた。一方、事細かに綴られた、さまざまな平安の世の様相も興味深い。人魂や怪異が出現する話、土葬してほしいと言い残した一条天皇が行き違いで火葬されてしまった話、犬の死など穢れに左右される話、7歳以下の葬送は厳重にしてはならないという話、老女に歯を抜かせそれを人に見せに行く話、馬の頭を尾に結びつけた牛が内裏に入った話、カエルに膿を吸わせる話…。分厚い本だが、原文・訓読文はパスして、現代語訳と編者の解説だけを追っていったが、とても楽しい古典体験となった。