作品一覧

  • よい教育研究とはなにか――流行と正統への批判的考察
    5.0
    1巻2,376円 (税込)
    エビデンスの蓄積を通じて教育を改善し、説明責任を果たしていく。新自由主義体制下の教育界を覆うこの「正統的」研究観は本当に「知的な」姿勢といえるのか。デューイの伝統に連なる教育哲学者ガート・ビースタが、教育研究指南書が語ることの少ない教育研究の前提じたいをラディカルに問い直す。
  • よい教育とはなにか 倫理・政治・民主主義
    -
    1巻2,200円 (税込)
    よい教育とはなにかを問い、測定と成果主義にもとづく学力幻想から離れ教育の民主主義的展開へと誘う教育論 学力調査結果に注目が集まる成果主義時代のいま、「よい教育とはなにか」という最も中心的な問いを置き去りにしていないだろうか、と教育学者ビースタは問う。日本の教育の民主主義的発展に重要な示唆を与える、教育関係者必読の書。 【目次】 はじめに──教育における目的の問題について 第1章 教育は何のためにあるのか? 第2章 エビデンスに基づいた教育──科学と民主主義のはざま 第3章 教育──説明責任と応答責任のはざま 第4章 中断の教育学 第5章 デューイ以降の民主主義と教育 第6章 教育、民主主義そして包摂の問題 おわりに──「学習の(諸)目的」 【著者】 ガート・ビースタ 1957年、オランダ生まれ。ライデン大学で学位取得後、イギリス、オランダ、ルクセンブルク、ノルウェー等で教授を歴任、現在、アイルランド・メイヌース大学公教育・教育学センターほか教授。主著にBeyond Learning(Paradigm Publishers)など。邦訳された著書に『民主主義を学習する――教育・生涯学習・シティズンシップ』(勁草書房、2014)、『教えることの再発見』(東京大学出版会、2018)、『教育にこだわるということ──学校と社会をつなぎ直す』(同、2021)など。 藤井 啓之 日本福祉大学教授。専門は、教育方法学(生活指導論、道徳教育論、ドイツの暴力防止教育など)。 玉木 博章 中京大学、愛知県立総合看護専門学校ほか非常勤講師。専門は、生活指導論、若者文化論など。

ユーザーレビュー

  • よい教育研究とはなにか――流行と正統への批判的考察

    Posted by ブクログ

    困った本である。手に取らず、読みさえしなければ、なんのために研究しているのか、なぜ研究を続けているのかについて考えることはなかったはずだが、プロローグを読み終えたら、自問自答を繰り返しながら、読み続けるしかない。
    何のための、誰のための研究なのか、から出発すべきところを、ややもするとデータと手段を使う為に研究してしまう量的研究者には耳の痛い話ばかり。テストの得点のために勉強する学生と同じことをしてるのだと痛感した。では、なぜこのような構造が産まれるのかについて、頷いたり首を振ったりしながら読んだ。本(著者)との対話から学ぶことが非常に多い。
    ただし、(私のように)教育学のバックグラウンドがない

    0
    2025年02月20日
  • よい教育研究とはなにか――流行と正統への批判的考察

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    5月に発行されたばかりの本である。原著も2020年発行なので新しい。教育研究についてなかなか批判的な本が出版されないのでこれは貴重な本となるであろう。院生が博士論文を書くためというよりも、研究者が研究論文を書くときに役立つ本であると思われる。

    0
    2024年12月07日
  • よい教育研究とはなにか――流行と正統への批判的考察

    Posted by ブクログ

    タイトルにもあるとおり、本書は我々に、「よい教育研究とは、いったい何か」という問いを投げかける。従来の教育研究に関する書籍が「良い教育研究とは、このようなものである」という、ある種の「正解」を読者に提示してきたのに対し「教育を研究することは、いかなることなのか」、「(『教育実践を改善する』ことが教育研究のねらうところであるとしたら)そもそも、『教育実践を改善する』とはいかなることなのか」といった、教育研究の存在を成り立たせるための根源的な問いを投げかける。
    本書に含まれる全8章の論考は、これについて、読者がそれぞれに考えていくための、いくつかの道筋を示している。それらは、哲学的な知見を示すもの

    0
    2024年06月28日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!