陳春成の作品一覧
「陳春成」の「夜の潜水艦」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで188万冊以上配信中!
「陳春成」の「夜の潜水艦」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
Posted by ブクログ
夢の中で起きた出来事や登場人物たちの妄想が、現実に影響し、時に実現する中短編集。全ての作品に共通する、その幻想的な雰囲気が、とても好きだった。
特に面白かったのは、少年が妄想の中で潜水艦の旅を重ねる「夜の潜水艦」。誰にも読まれることがない代わりに偉大な作品を書ける筆を手渡される「彩筆伝承」。名酒を生み出したことで全ての人間の記憶から消えてしまう「杜氏」。夢の中で九千の夜という途方もない時間を過ごすことを代償に名刀を打つ「尺波」。自らの心の中に死んだ友人の別人格を生むことで禁制音楽を作曲し続ける「音楽家」。このあたりだった。
共通しているのは、何か偉大なものを生み出した人たちが、その代償に、自
Posted by ブクログ
どこか哀しさを感じさせ、作品世界の中での現実と幻想がいりまじる美しい物語たち。
寝る前に一編ずつ読み進めたくなるそんな夜の似合う短編集。読み終えてしまうと、この世界が終わってしまうのがつらくて、一編ずつ、ゆっくり読み進めました。
失われた世界に漂う『夜の潜水艦』
鍵のストーリーが印象的な『竹峰寺 鍵と碑の物語』
他人の視線に触れると文字が消えてしまう『彩筆伝承』
雲を管理する『歳雲記』
不思議な方法で作られたお酒を巡る『杜氏』
かつて庭園だった耽園での僕と李茵のエピソードから始まる『李茵の湖』
祖父が濃霧の中で経験した不思議な話『尺波』
レニングラードに響く禁制音楽『音楽家』
またこの作者
Posted by ブクログ
刻々と変わりゆく街の風景と、変わり映えしない毎日に挟まれて、どちらにも馴染めずに少し疲れたとき、心はゆっくりと身体から離れて漂いだす。
陳春成が描く物語は、黄昏と闇夜のあわいに立ち上る影のように、竹林を鳴らす風が耳元で囁く秘密のように形を留めず移ろってゆく。
そこには驚異的なイマジネーションや壮大な幻想 の王国はないかもしれない。
ナイーブ過ぎる白昼夢や、遠い記憶の残滓に過ぎないのかもしれない。
だが、彼が描き出すイメージたち ー
少年の夢を乗せたまま永遠の夜を航行する潜水艦(『夜の潜水艦』)
取り壊された実家の記憶を宿して古い石碑と共に苔生していく使い道のない鍵(『竹峰寺 鍵と碑の物語』)