ドナ・バーバ・ヒグエラの作品一覧
「ドナ・バーバ・ヒグエラ」の「最後の語り部」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ドナ・バーバ・ヒグエラ」の「最後の語り部」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
Posted by ブクログ
地球の記憶をもつ唯一の少女ペトラが、恐ろしい計画を実行しようとする大人たちを相手に静かな戦いを挑む。物語の力を信じる「最後の語り部」としてーー。
おばあちゃんから語ってもらった物語に力をもらい、リスクを背負って行動し続けるペトラの姿に胸を打たれました。ペトラ自身も物語を語ることを通して、子どもたちを救おうとします。
読んでいると喉の奥のほうから熱いものが込み上げてくるような場面が何度かあり、本を一度閉じて、しばらくその気持ちをゆっくり味わっている自分がいました。読み終わったときも同じことをしました。こんな体験をさせてくれる本が先生は好きです。大好きな本として心に浮かぶのは、先生の場合、こういう本です。
ペトラは地球の記憶を忘れているように振る舞いながら秘密裏に動く必要があります。バレてしまうと記憶を消されるか、亡きものにされるからです。しかし、その秘密が見破られそうなピンチも何度も訪れるので、ものすごくハラハラします。
実をいうと、先生は怖がりなので、ピンチに差し掛かったときも本を一度閉じて、気持ちを落ち着かせてからまた読み始めました。この本を読むときは、基本的にずっとハラハラしながらどんどんページをめくっていました。でも、喜びが溢れることも、勇気をもらうことも、感動で胸が熱くなることもありました。クライマックスは特に。
物語がもつ力、それを語るすばらしさを感じられるお話です。「物語」が主題の物語なので、司書としてはなおさらみんなに読んでほしいです!
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すばらしかった。感動した。喉の奥のほうから熱いものが込み上げてきた。ペトラが物語の力を信じて語り部たろうとする意志の強さ、リスクを負って子どもたちを救おうとする勇気と覚悟が心を打った。
そして何より、物語のすばらしさを力強く描いているのがこの本の大好きなところだった。ペトラ自身がおばあちゃんの語りからどれだけ力をもらっているか…。大事な決断の場面で、ペトラの心にはいつもおばあちゃんのお話が浮かんでいる。そして、ペトラ自身も「最後の語り部」として宇宙船の子どもたちを励まし、慰め、そして本当の彼らを呼び戻している。
ペトラの語りを聞きながら引き込まれていく子どもたちの様子がいいなあ。語りの途中に子どもたちの言葉やペトラの思考が挟まれる描写があってすごく臨場感がある。地球の記憶を唯一もつペトラの語りによって、子どもたちが奪われた記憶を取り戻していくのかもしれないという期待感にページを読む手に力が入った。
地球にいた頃の記憶を取り戻す場面は、本当に感動的。ついにペトラの願いが届いた喜びや、真実や思い出を分かち合えない孤独なペトラに心強い味方ができた喜びも溢れて、胸がじんじん響いた。
ペトラは、記憶をもつと絶対悟られないように、組織に絶対忠実であると思われるように振る舞う必要がある。だから、それが見破られそうなときはすごくドキドキする。ペトラはピンチを何度も切り抜けていくのだけれど、そうした場面はひどくハラハラして、何度か意識的に本を閉じて没入感を解かないと耐えられなかった。自分が怖がりだからだけど、ちょっと怖い話が好きな子にはいいかも。基本的には宇宙船に乗り込んでからずっとスリル感がある。
ハビエルの手のほくろが、ああいう形で生きてくるんだなあー。その人物特有の特徴を描写して、はっきり書かずとも読者に確信させる「作家の技」は、子どもたちと共有できるといいかも。
Posted by ブクログ
★5 彗星衝突のため地球を脱出した少女。睡眠から目覚めると画一的で理想的な社会で… #最後の語り部
■あらすじ
地球にハレー彗星が衝突してしまう西暦2061年の近未来。限られた一部の人間だけが宇宙船で地球を脱出をすることができた。
宇宙船に乗り込んだ主人公の少女ペトラとその家族は、新しい住処である星へ移動するため、380年間の長時間睡眠をしていた。
そして長時間の移動を経てペトラが目覚める。目の前には家族の笑顔があるはずだったのだが…
■きっと読みたくなるレビュー
おもしろいっ
本作、設定自体は地球脱出もので、よくありそうではあります。しかし次々と主人公ペトラに襲い掛かる難題が、読み手を惹きつけてやまないんすよ!エンタメ性が抜群で熱中して、あっという間に読んでしまいました。
何と言ってもペトラが愛おしすぎる。
まだ13歳の少女が、誰も経験したことないような環境に晒され、不安の中で生き抜いていく。完全に親目線で感情移入しまくってしまいました。
誰も助けてくれない宇宙の彼方で、ひとり脳みそをしぼって立ち向かう姿が泣ける。少女の生き抜く術が、おばあちゃんから引き継いだ『物語』というところが、あまりにも慈愛に満ちてる。しかも彼女が物語を語らうシーンは、まるで魔法をかけているかのように幻想的で美しい。
また本書は現代の差別社会の問題が強烈に描かれています。
本書引用、父の言葉「平等は素晴らしい。しかし平等と画一は違う。」
見た目、ルール、価値観を画一的に統一にすれば、過ちは発生しない…どこかの地域にありそうな主義主張。難題にひとり彼女が立ち向かっていく愛と勇気は、新しい大地のように広く、満天の星空のごとく綺麗でした。
■ぜっさん推しポイント
生き残るために知恵を絞るペトラが、おばあちゃんの物語から「強さ」の本当の意味を知る。女の子だった少女から、一人前の人間に成長する姿があまりにも痺れる…
そして物語の後半、ペトラとある人物と対峙するシーン。
心が通じ合う瞬間なんて、なにも語れなくなるんですよね。こんな胸が詰まるシーンは久しぶりです。
これだから読書はやめられない。素晴らしい一冊でした。