作品一覧

  • 身体がますますわからなくなる
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    1巻1,980円 (税込)
    「からだの錯覚」の研究者が、からだの不確かさや思い通りにいかなさに考えを巡らせる科学人文エッセイ! 知的好奇心を揺さぶる数々のからだの錯覚実験を紹介しつつ、「からだとは何か、脳とは何か」という人文的考察を深めていく。 知らなかった、意識していなかった「自分のからだ」のおもしろさが次々と襲いかかりるエキサイティングな研究と考察。 「一冊読めばからだのことがよくわかる」と思っていたら、「なんだかますます分からなくなってきた」という不思議な読後感を味わえます。 【 目 次 】 ▼第1章 どうしても思い出せない左手のこと 両腕を奪われたディフェンダー 髭にまとわりつくこの左手について 闇に葬られたエイリアンの行動記録 右の頬を打たれたら左の頬を差し出さずにはいられない 外向的な右手と内向的な左手 顔触を奪われることで奪われるもの ▼第2章 誕生日が1日ズレた自分を想像する 奇数が好きですか、偶数が好きですか ブーバとキキの運動学 偶数と奇数を踏みつけてみたならば ブーバ世界のカフェで賑わう4人の女性たち 自己愛をあたりかまわず転写するバースデーナンバー 誕生日をずらすことによるきもちわるさ 奇数が好きになる誕生日、偶数が好きになる誕生日 数字から豊潤な連想世界が広がる女性たち 歴史上、ただの一度しか許されない実験 ▼第3章 20秒間でシャッターを1回だけ押す 生きているものたちのリズム、しなやかなメトロノーム 初めての実験、窮屈に押し込められたシャッターの音塊 好きにボタンを押してください、とはいうけれど 集団を使って緊張を突破しようとする者たち 授業の外に飛び出した集団フリーシャッター実験 集団心理は本当にシャッターチャンスを高めているのか? 自由意志はキリのよい時間に現れる 今日、私は◯◯くんに告白をする ▼第4章 半地下のラバーファミリー錯覚 (第0節 序) 現実と虚構を同一の地平で編み直す (第1節 建築物が「家」になるまで) 身体に宿る家族的なハーモニー (第2節 接合型パラサイトの諸相) 自分と他人の入り混じったもの 出来事の同期体験が「家族」をつくりだす 「におい」という宇宙 他人として出会い直される自分 (第3節 交換型パラサイトの諸相) 身体を収納する「一つ」の容器の潔癖 切断されたラバーファミリー錯覚の憂鬱 (第4節 不可視型パラサイト、そして約束された悲劇へ) ▼終章 ーーー会ったことのない同居人(半自己特論) 神経の通っていない自分、としての他人 物語を持たない人間の倫理 未開の皮膚、未開の骨、頻発する「ビッグバン」 デッドライン あとがき
  • からだの錯覚 脳と感覚が作り出す不思議な世界
    値引きあり
    3.7
    1巻550円 (税込)
    「からだの錯覚」を通して人の身体や脳の実態に迫る、認知科学研究者である著者が、からだに起こる不思議な現象を徹底解説します。「自分」という、もっとも身近にありながら、つかみどころのないもののイメージが、脳や五感などによってどんなしくみで作られているのかが語られていくと共に、錯覚を感じるさまざまな方法も紹介。読者も簡単な方法で、不思議な錯覚の世界を体験をできるかもしれません。 自分が感覚としてとらえている自分の体と、実際の体が乖離していることを感じたりすることは、誰にでもあること。また、ケガで体の一部を失ったときにないはずの部分に痛みを感じたり、拒食症の人が実際にはやせているのに自分は太っていると感じていたり――そんな例も聞いたことがあると思います。それ以外でも身近にあまり意識しないところで、ちょっとした錯覚を感じることは、実は多いのです。乗り物酔いも、金縛りも、自分の感覚と意識の不一致のようなことから起こる錯覚の視点から説明できます。こういったことがどうして起こるのか、その謎に迫ってみると、生きるために必要な脳の働きなどが見えてくるのです。心と体が離れる「幽体離脱」も科学的に説明できる現象です。オカルトではなく誰しもリラックスしたりするときに起こることがあり、ここでも脳と体に備わったくみが関係しています。 そのような事例を紹介しながらからだに起こる不思議を解説していく1冊。読み進めると、自分が「錯覚」の産物であるように思えてくるのではないでしょうか。身体とはなにか、感覚とはなにか、自分とはなにか、についてふだんとは違った見方で考えるきっかけに。 序章 錯覚体験 第1章 「からだ」とはなにか~自分として感じられる身体と物体としての身体 身体と触覚がバラバラ/身体の感覚とはなにか/自分の「からだ」はどこまでか ほか 第2章 目で見る視覚と頭の中にある視覚――目を閉じることで広がる「からだ」の感じ方 錯覚しやすいかどうか、試すならこの2つの方法/触覚だけで「自分の身体を見つける」!? ほか 第3章 弾力のある身体――空想の世界にも想像しやすいものとそうでないものがある アバターを自分の身体のように感じる錯覚/腕や脚が伸び縮みするVR錯覚 ほか 第4章 からだの錯覚は思い込みと何が違うのか――錯覚が生まれる、その時脳は…… 第5章 「身体」なのか「モノ」なのかーー自分のような自分じゃないような「きもちわるさ」の由来 外傷のない痛み/スライムハンドの衝撃 ほか 第6章 幽体離脱を科学する――不思議な現象が導く、さまざまな可能性 多角的な視点からイメージできる人は、幽体離脱が起こりやすい/リセットされる夢、リセットされない幽体離脱/とりかえしのつかない遊び ほか

ユーザーレビュー

  • からだの錯覚 脳と感覚が作り出す不思議な世界

    Posted by ブクログ

    主に身体感覚に関する錯覚を紹介した入門書であり、今後バーチャルリアリティ分野などで注目される内容である。

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    2025年09月10日
  • からだの錯覚 脳と感覚が作り出す不思議な世界

    Posted by ブクログ

    これまで数多くの哲学者たちが触覚やほかの感覚と身体感覚の関係(もしくは身体論)についてさまざまに論議してきたが、本書はそれらに言及することなく、それらをはるかに超えている。思考実験がたくさん出てくるが、哲学者たちが考えたものよりはるかにclever。しかも、本物の実験があり、それが提供するエビデンスがあり、読者を体験させて納得させるデモンストレーションもある。
    それにしても、著者の遊び感覚がいい。実験のアイデアも、ネーミングのセンスも抜群。ブッダの耳錯覚、軟体生物ハンド錯覚、トントンスワップ、グラグラスワップ、蟹の錯覚、薬指のクーデター、小指のクーデター……だもん。(文章や記述がちょっとまどろ

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    2025年05月09日
  • からだの錯覚 脳と感覚が作り出す不思議な世界

    Posted by ブクログ

    錯視ではなく、からだの錯覚を取り上げ、人間がどのように自分自身の体を認知しているのかという問題を扱った本。
    こんなふうに平板に書いてしまったけれど、紹介された実験はどれもとても面白い。
    実験は冒頭に抜け感のある絵柄の漫画で紹介されているので、どんな実験なのかはわかりやすく示されている(言葉だけで説明されたら、かなり理解が厳しいだろう)。
    何より、著者の小鷹さん自身が、錯覚に深く魅せられ、楽しんで(?)いる雰囲気が文章から感じられる。

    さて、本書ではからだの錯覚が生まれるメカニズムを次のように説明する。
    わたしたちは、通常の状況では自分の体を、自分が所有するものとして感じている。
    それには固有

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    2025年05月11日
  • からだの錯覚 脳と感覚が作り出す不思議な世界

    Posted by ブクログ

    本屋でふらっと表紙買い。
    最初は指を交差して動かしたらうまく動かない、
    みたいな面白実験の本かと思ったら、身体感覚と脳の「いい加減さ」にどんどん踏み込んでいって、幽体離脱の解明だったり、VR空間での自己認識の話だったりになっていた。
    本格的なVRの時代が来るかどうかは分からないけど、そこで自分の認知に何が起きてるのかを予め知っておくのは、有益なんじゃないかな。
    最近著者の新刊も出たようなので、そちらも読んでみようかな。

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    2024年07月24日
  • からだの錯覚 脳と感覚が作り出す不思議な世界

    Posted by ブクログ

    不思議がいっぱいだったけど内容をまとめれない。絵がかいてあるのでわかりやすくなっているけどやはり説明するとなると難しい。巻末の小さな文字も興味深くかいてありからだの錯覚の不思議がよくわかる。

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    2025年09月03日

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