クララデュポン=モノの作品一覧
「クララデュポン=モノ」の「うけいれるには」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「クララデュポン=モノ」の「うけいれるには」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
石がストリーテラーとなり、
家族の物語を繊細な文章で綴られてる。
万が一、障害のある子どもを産んでも、
親は一生懸命育てるだろう。
でも、兄弟姉妹にとっては、
また違った思いが生まれる。
障害の重さや種類によっても違うだろう。
それは、たぶん、意思疎通ができるかどうか。
目を合わすことも、感情を表す事もままならない子どもに、幼い兄妹はどうしていいかわからない。
長男のように、のめり込みすぎて自分を失うか、反対に長女のように、拒絶的に嫌うか。
どちらも心の成長に大きな影響を与える。
障害のある子どもを持った場合、その子の兄弟姉妹にもいっそう思いを寄せてあげなければ、すべての我が子達を失いかねな
Posted by ブクログ
父と母、兄と妹の4人家族に、弟が産まれた。彼には障がいがあった。目が見えず、四肢は動かなかった。小児科医は、こうした子の寿命は3年だと言った……。その後の家族に起こったことを“石”が語る風変わりな物語だ。
第1章では活発でリーダー的な存在だった長男が、ある日を境に献身的に弟の面倒をみるようになる。第2章は弟が破壊した幸福な家族に反発する長女の姿が描かれる。第3章には思いがけず誕生した末っ子が登場し、次男の遺したものを通して家族を再生していく。
彼らには家族の役割でしか名前がない。それがこの物語を普遍的なものにしている。ただ生きているだけの存在がもたらしたのはなにか。心に深く沁みる物語だった。
Posted by ブクログ
舞台はフランス。両親と長男、長女の4人家族に3人目の子どもが生まれた。赤ん坊の頃は、愛らしく気づかなかったが、重度の障がいがある子どもだった。
一章はかいがいしく次男の世話をする長男、二章はそんな長男に反発し不満を爆発させていく長女、そして三章は次男の死後生まれた三男を中心に、それぞれの障がいのある家族を受け入れる過程を家族が暮らす家の石が語る。
時々メディアで障がい者の兄弟がいる子どもについて取り上げられることがあるが、それぞれに思いは違うのだろうとは感じていた。この本は、三者三様の対応を書き分け、秀逸だと思った。読後に温かい気持になれた。