柴田祐紀の作品一覧

「柴田祐紀」の「リゼル13」「60%」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • リゼル13

    リゼル13

    小説・文芸

    4.7
    1巻2,200円 (税込)
    高校時代からの友人4人組。卒業後、10年経った今もつるんでバカをする仲間だが、彼らが秘密裡にハマっているのが〈リゼル13〉という未知のドラッグだった。その後、販売にも手を出してしまう4人。国分町を牛耳るヤクザに目をつけられた彼らは、次第にアウトローの世界に引きずり込まれていく。非情なヤクザと非情になれない素人たち、その対立は予想もしない展開に……。〈リゼル13〉に翻弄される男たちの末路を描く仙台ノワール。
  • 60%

    60%

    小説・文芸

    4.5
    1巻814円 (税込)
    マネーロンダリング専用の投資コンサルティング会社「60%」が扱うのは、裏金、隠し資産、麻薬の売上……。主人公・柴崎純也は、従来の反社会組織とは違う不思議なコミュニティを形成し、強い絆で勢力を拡大していくが、やがて絶体絶命の破滅が訪れる。信ずるべきは誰なのか!? 恩田陸さん激推しの「仙台ノワール」第1弾! 第26回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作!

ユーザーレビュー

  • リゼル13

    Posted by ブクログ

    驚いた!
    こんなに強烈な小説とは思わなかった。

    同じ工業高校を卒業した4人の男たちと、地元ヤクザの若頭吉住と手下の河合、そしてヤクザ吉住の父親が、リゼル13という名の薬物をめぐり激しい戦いを展開する。
    ヤクザ吉住のキャラクターが良い。
    暴力のプロとして手心を加える事なく執拗に相手を追い詰める人間でありながら、4人の男達に妙なシンパシーを感じてしまう微妙な心の変化が面白い。
    本当に痛そうな表現が物語の随所にありながら、読み終わった感想は面白かった!と言っていいだろう。

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    2025年11月21日
  • リゼル13

    Posted by ブクログ

    ★5 未知なるドラッグに出会った四人の運命は… 快楽と絶望の狭間にある甘えを描いたノワール #リゼル13

    ■あらすじ
    高校時代からの友人、佐崎、南原、ボッシュ、ナナの四人組は、いつも無茶な遊びばかりしている。彼らの密かな遊びは、ナナがアルバイトするバーで〈リゼル13〉という新しいドラッグをキメることだった。

    仙台市の繁華街、国分町では、麻薬の密売を仕切るヤクザ、吉住が街を支配していた。彼らの〈リゼル13〉を巡る抗争が始まる。

    ■きっと読みたくなるレビュー
    ★5 おもろい! 〈リゼル13〉という麻薬を中心に、愚かな若者たちが翻弄され続けるノワールです。

    まるでキタノ映画を観てるかのような渋さ&ハードボイルド、しかし出てくる人間の弱くて醜くて汚いんですよ。

    なにより〈リゼル13〉が幸せを叶えてくれる「魔法」みたいに扱ってるところが、あまりにも愚かしくて悲しくなってくる。薬物に触れてしまったほとんどの人間は、制御が効かなくなってしまうんでしょうね… 読めば読むほど薬物の危険さを肌で感じます。

    本作は〈リゼル13〉に出会い、ハマってしまった四人、利用だけでなく販売にまで手掛けるようになる。しかし国分町を仕切っていたヤクザ吉住は黙っていない、脅しと暴力のプロが〈リゼル13〉に狙いをつける… という筋立て。

    ストーリー自体は一般的な麻薬抗争ものではあるのですが、裏社会や極道の世界について、きめ細やかに書かれているんです。ヤクザの現実、薬物の知識や扱いなどのディテールがスゴイの。正直、知らなくてもいい知識なんだけど、興味津々で読んじゃうんすよね。

    またキャラクターが良く書けてます。四人組からは一番推したいのは、南原っすねー。もし映像化されたら、彼の役どころは観客を惹きつけるに違いない。彼の魅力は、なんといっても「弱さ」です。人間なんて――特に男なんて、全員「弱い」ですから。彼に共感、同情しちゃうんすよね。

    そしてヤクザ側で推したいのは河合ですね。若頭の吉住も最低最悪のヤクザもんなんですが、さらに河合は若いからこそタチが悪いのよ。カッコいいのは映画の世界だけだな… って思わせてくれる悪党でした。

    物語は後半に入ると、さらなる熾烈な抗争になってくる。一気に畳み込んでくる構成は圧巻ですね。〈リゼル13〉と彼らの因果、これからどうなってしまうのか、そしてひとりひとりの運命は…。

    愚かでダサいんだけど、どこよりも強い仲間意識だったり、ありもしないプライドだけは高いってところは輝いてる。こんなにもパワフルに生きられば、本人たちだけは幸せなのかもしれませんね。

    最後に、薬物乱用は「ダメ。ゼッタイ。」

    ■ぜっさん推しポイント
    本作で一番強烈に描かれているのは「甘え」だと思いました。人間って、つい他人、お金、酒などに頼っちゃいますよね、私も逃げ出したくなることがよくあります。

    快楽と絶望の狭間にあるのが「甘え」だと思うんです。やっぱり人間ってのは成長が大事、自分自身をコントロールするってのは最も重要なスキルのひとつなんすよね。

    0
    2025年08月23日
  • 60%

    Posted by ブクログ

    柴田祐紀『60%』光文社文庫。

    秋田県由利本荘市在住の会社員作家による第26回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作の『仙台ノワール』。

    由利本荘市というと度々水害に襲われる日本海側の街である。東日本大震災の後、太平洋の海にはとても入れる状況ではなく、何度か由利本荘市の西目海岸で波乗りをしたことがある。

    さて、本作。デビュー作にしては非常に出来の良いノワール小説であった。登場人物の設定、捻りの効いたストーリーと全てが素晴らしい作品だった。往年のベテラン作家が枯れたアイディアをどうにか絞り出して仕立て上げた小説などよりフレッシュで遥かに面白い。


    仙台の指定暴力団田臥組若頭の柴崎純也は、暴力団対策課の刑事、高峰岳の協力により、飲酒運転で人生の全てを失った56歳になる元銀行員の後藤喜一をスカウトし、マネーロンダリング専用の投資コンサルティング会社『60%』を立ち上げる。

    眉目秀麗、頭脳明晰の柴崎純也、その手下の粕谷一郎に仲間として扱われた後藤は違法行為に気付きながらも、地下社会の何のしがらみが無い生き方に次第に惹かれていく。

    しかし、かつて田臥組が薬物取引きしていた中国マフィアが粕谷と高峰を罠に嵌め、後藤を拉致する。さらには高峰と田臥組との関係に気付いた同僚刑事が脅しを掛けてくる。


    一般社会からはじき出された者にとって、しがらみの無い地下社会は居心地が良いのだろう。その気持ちは痛いほど解る。真面目に会社で働いていても、同僚の裏切りや手柄の横取りなどは日常茶飯事であり、会社で働けば働くほど家庭に居場所は無くなる。何度も消えてしまいたいと思ったことだろう。

    本体価格740円
    ★★★★★

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    2025年03月20日
  • リゼル13

    Posted by ブクログ

    大麻にヘロイン、コカイン、そしてシュークリームといろいろやってきたけど、やっぱり最高なのはこれだね!


    リゼル13


    あなたもどう?
    日本ではまだ無認可の薬物だけどバレなきゃ心配ないよ〜
    最高の気分になれるよ〜


    三センチ四方程度の小さな紙片を舌の上に乗せるだけ
    はじめに襲ってくるのは心拍数の上昇
    動悸が激しくなり、心臓の鼓動が大きく時を刻み始める
    そして、次にやってくるのは目眩、悪寒、疼き、吐き気、、、
    それらが治まれば感じるだろう圧倒的な幸福を!

    イェーーーーイ!!!


    だけど、ハマりすぎに注意
    ドラッグにはやっぱり悪い人たちがつきもの
    アウトローの世界へ引きずり込まれないように気をつけないと

    ってわかっちゃあるけどやっぱりやめれないな!

    くうぅぅぅぅぅぅ〜
    リゼル13、最高!!!

    0
    2025年09月23日
  • 60%

    Posted by ブクログ

    第26回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。
    地下社会(アンダーグラウンド)で生きる人々の姿を描いた、ノワール色の強い一作です。

    舞台は仙台。ヤクザ、暴対、マトリ(麻薬取締官)など多様な立場の人間たちが交錯しながら物語は進行。ハードなテーマながら文章は非常に読みやすく、テンポよくページをめくらせてくれます(※一部グロ描写あり)。

    ただ、終盤に主要キャラがすり替わるような構成は賛否ありそう。これまで追ってきた主人公たちにもう少し深く迫ってほしかったという思いも残りました。

    とはいえ、デビュー作とは思えない完成度。人間の「裏」と「正義」の間を描く筆致は鋭く、今後の作品にも期待したい作家さんです。

    0
    2025年05月10日

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