イーディス・ウォートンの作品一覧

「イーディス・ウォートン」の「イーサン・フロム」「」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 夏

    3.0
    1巻2,640円 (税込)
    「チャリティ(慈悲)」と名付けられた、複雑な出自をもつ若い娘のひと夏の恋── ニューヨークの上流社会を描いた『歓楽の家』(1905)、『無垢の時代』(1920)で 知られ、女性初のピューリッツァー賞を受賞したイーディス・ウォートン(1862–1937)。 同じくニューイングランド地方の寂れた村を舞台に、閉塞的な社会に生きる人々を描いた『イーサン・フローム』(1911)と並ぶウォートン中期の名作、待望の翻訳出版。本邦初訳!
  • イーサン・フロム
    4.0
    1巻1,683円 (税込)
    『無垢の時代』の作家の別の顔、待望の新訳 「ものいわぬ白い雪原のように寡黙なイーサン・フロム。その“雪”の下には、『嵐が丘』のヒースクリフを思わせる孤独な魂の死闘の物語があった」――小川公代氏(英文学者) マサチューセッツ州スタークフィールドで冬を過ごすことになった語り手の「私」は、足をひきずった寡黙な男をたびたび見かけていた。聞くに、イーサン・フロムなるこの土地の男で、かつてひどい「激突」を起こして以来、足が不自由になったのだという。思いがけず「私」はフロムに馬橇で駅まで毎日送迎してもらうことになるが、ある晩、ふたりは帰り道に吹雪に巻き込まれ、フロムは途上にある自宅に「私」を招き入れる。そこで「私」が目にしたものとは――。寒村の孤独、親の介護、挫かれた学業、妻の病……厳冬に生を閉ざされた主人公フロムを襲う苦難、そんな日々に射し込んだささやかな幸福、その果てに待ち受ける悲劇を精緻な技巧で描くアメリカ文学の古典。
  • 無垢の時代
    4.0
    1巻1,507円 (税込)
    一八七〇年代初頭,ある一月の宵.純真で貞淑なメイとの婚約発表を間近に控えたニューランドは,社交界の人々が集う歌劇場で,幼なじみのエレンに再会する――.二人の女性の間で揺れ惑う青年の姿を通じて,伝統と変化の対立の只中にある〈オールド・ニューヨーク〉の社会を鮮やかに描き出す.ピューリッツァー賞受賞.

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  • 幽霊 新装版
    -
    アメリカを代表する女性作家イーディス・ウォートンによる、 すべての「幽霊を感じる人(ゴースト・フィーラー)」のための、珠玉の幽霊物語集。 静謐で優美な、そして恐怖を湛えた極上の世界。  生霊(いきりょう)や幽霊がこの世にいなくなると、何を失うことになるのか、つい考えてみたくもなります。しかし本書での私の目的は、むしろ幽霊を眼に見えるようにしてくれた人びとを称えることなのです。というのは、幽霊が生き残れる唯一のチャンスは、現実にせよ、想像にせよ、──おそらくは想像のほうが好ましいのですが──幽霊に出会ったひとたちの話のなかに存在すること、それを幽霊に忘れさせてはいけません。幽霊にとっては、ぼんやりと「体験される」よりは、いきいきと想像されるほうがありがたいのです。幽霊が影のようにぼんやりしていても、ちゃんと透けて見えるように表現することが、いかに困難なことか、幽霊だけが分かっています。――「付『ゴースト』序文」より 【目次】 カーフォル 祈りの公爵夫人 ジョーンズ氏 小間使いを呼ぶベル 柘榴の種 ホルバインにならって 万霊節 付『ゴースト』序文 訳者解説 【著・訳者プロフィール】 イーディス・ウォートン(Edith Wharton)(著) 1862~1937。ニューヨークの富豪の家に生まれる。1905年、ニューヨークの上流社会を批判的に描いた『歓楽の家』がベストセラーとなる。21年『無垢の時代』でピュリッツァー賞受賞。本作はマーティン・スコセッシ監督で93年に『エイジ・オブ・イノセンス』として映画化された。他の作品に『イーサン・フロム』、『夏』など。 薗田 美和子(そのだ・みわこ)(訳) 元女子栄養大学教授。津田塾大学大学院博士課程単位取得退学。共訳書にS・ギルバート、S・グーバー『屋根裏の狂女──ブロンテと共に』、E・ショーウォーター『心を病む女たち──狂気と英国文化』(以上朝日出版社)、P・リーフ『フロイト──モラリストの精神』(誠信書房)など。 山田 晴子(やまだ・はるこ)(訳) 元玉川大学教授。津田塾大学大学院単位取得退学。共訳書に『屋根裏の狂女』、『心を病む女たち』など。監修書に錢寧著、謝崇怡訳『現代中国青年たちの夢そして現実』(上・下、YMS 創流社)など。

ユーザーレビュー

  • 無垢の時代

    Posted by ブクログ

    書き出しがすばらしい。映画の歴史大作を思わせ、まるで壮大なオペラの幕開けのようだ。しかしそれからしばらくは、19世紀後半のニューヨークの時代背景や、上流階級でのみ通じる複雑なしきたりや人間関係を詳細に描こうとするあまり、私たち現代人からすると退屈ともとられかねず、読み飛ばしたい衝動に駆られるかもしれない。

    だが、そんな読むのに忍耐が必要な描写が続くのは第一部の最後から1つ前の章の第17章まで。そこまでは何とか読み進めてほしい。なぜなら第18章以降、主人公ニューランドとエレン・オレンスカ伯爵夫人の2人が織りなす物語は、ラヴェルのボレロのようにクレッシェンドしていくからだ。
    それは私たちが思い描

    0
    2023年11月20日
  • イーサン・フロム

    Posted by ブクログ

    上流階級のイメージのあるウォートンだけれど、これはその対極とも言える、寒く貧しい村の貧しい男の物語。でもなんか印象に残るな。

    0
    2025年07月20日
  • イーサン・フロム

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    マサチューセッツの小さな村を舞台に、病気がちの妻と、妻の親戚の女性と3人で暮らすイーサン・フロムの身に起きた事件を描くお話

    イーディス・ウォートンは以前「無垢の時代」を読んだことがあるのだけど、とにかく情景の描写が細かくて、その時代や場所を文章という形で生き生きと再現するのが本当に上手いなと改めて思いました。

    ニューイングランドの冬の寒々しい感じとか、主人公家族の家の様子とかが映像として脳内で再生されていく感じがとても楽しい読書体験でした。

    肝心の物語の方は、病弱の妻がいるにも関わらず親戚の若い娘に思いを寄せてしまうというお話で、妻が泊まりで出かけた時にやたらワクワクしてる主人公の様子と

    0
    2025年04月10日
  • 無垢の時代

    Posted by ブクログ

    何かを思い出い出させようとするのだが、具体的にそれが誰のどの作品なのかがはっきりしない。似たような雰囲気や文体の作品があったような。

    0
    2025年04月06日
  • 夏

    Posted by ブクログ

    本編は本編として、結末への複雑な味わいが印象的で面白く読んだが、解説の面白さが上回ってきた。家父長制に対する挑戦とその失墜という構図からフェミニズムが読める一方、作者の人種差別感情が滲んでいる疑念。

    0
    2023年03月12日

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