渡邊真里の作品一覧
「渡邊真里」の「ドナーで生まれた子どもたち 「精子・卵子・受精卵」売買の汚れた真実」「私たちは同調する」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「渡邊真里」の「ドナーで生まれた子どもたち 「精子・卵子・受精卵」売買の汚れた真実」「私たちは同調する」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
小説・文芸
Posted by ブクログ
社会的アイデンティティについて、同調の力や同調に至るプロセス、排他的な思考からの脱却について語られている本
アディダスとプーマ、アップルのブランディング、第一次トランプ政権、Me Too運動などの企業活動や社会的な事象を題材に語られているため、想像がしやすく、興味を持って読み進められる。
また、アイヒマン実験や同調実験などの古典的な心理学の実験が、教科書的に通りいっぺんの解説がされているのではなく、実際にアイデンティティにどのように影響を及ぼして実験されていたのかが詳しく書かれているので、社会心理学に興味があれば面白く読めると思う。
多様性や共感、目的意識が、排他的な思想やフェイクニュースから身を守る手段だと書かれてるいるが、アメリカや日本の政治を見ていると、ますます多様性を排除する方向に進んでるいるように感じ、危機感を覚える。
自分が社会的アイデンティティに影響を受け、自分が見たいものしか見ていない、という認識を忘れずに、生活を送っていこうとこの本を読んで思った。
Posted by ブクログ
ドナーで生まれた著者の怒りを真空パックしたような一冊。フィクションのような都合の良い感動はさせてくれない。
私自身は子を授かりたいと真剣に考えたことはまだない。だから、精子提供というものに需要があることに驚くのだが、夫の遺伝子でなくても妊娠を望む夫婦や、自ら望んでシングルマザーとなる女性、同性カップルなど、必要な事情があるようだ。
「ドナーで生まれた子どもたち」は、1980年代に精子提供で生まれたオーストラリア人の女性が書いたノンフィクションであり、私が読んだどんなフィクションよりも恐ろしかった。
何が恐ろしいのか。
「ドナーで生まれた子どもたち」では、過去のHIV感染の事例が紹介されていた。
世界中でHIVの感染が広まった時期に、献血では感染リスク行動に関する質問をドナーにするようになったが、精子提供ではこのような取り組みは見られなかったと。
献血したことがある方は知っていると思うが、献血の問診って病歴とか最近の性行動とか根掘り葉掘り聞かれる訳で、それは血液検査だけでは排除できないリスクがあるから。
輸血を受ける患者を守るのために、ちょっと過剰じゃない?と思うような問診が献血ドナーに行われている一方で、精子ドナーはどうなのか。提供を受ける母親と赤ちゃんは十分に守られているのか?
著者はこの点について怒り狂っていましたが、私はただただ自分の行為の結果に無自覚なドナーが恐ろしい。
ある日突然、父親と血が繋がっていないことを知らされる。
そんな場面で、フィクションでは「血の繋がりなんて関係ない!」って感動的な演出になりますが、ノンフィクションではそう簡単にはいかない。
自分の由来の半分を失う喪失感、嘘をつかれていた怒り、遺伝病の恐怖、、
精子ドナーは匿名のことが多いようだ。ドナー・提供を受ける親・医療者、大人たちによって決められた匿名というルールで被害を被るのは生まれてくる子ども。
大人たちの都合で生み出した命への仕打ちとして、理不尽だなあと思う。
著者を含むドナーで生まれた子どもたちの当事者グループは、精子・卵子提供や代理出産に反対している。ただ、ある特定の場合を除いては。
それは、実の親(ドナー)や異父・異母兄弟姉妹との交流があること。
”知らない方が幸せ”って言葉は綺麗事だなと、今までいろんな場面で思ってきたけど、この件についてもそう思う。当事者には知る権利がある。
現在では、公的な精子提供では”1人のドナーから生まれる子どもは○家族以内”ということが各国決められているようだ。あくまでも”公的な精子提供では”。
これの何が恐ろしいって、偶発的近親相姦の可能性が高くなること。
付き合った彼氏が血の繋がった兄かもしれないなんて、ママレード・ボーイじゃあるまいし、冗談キツい。人間は自分に似た人に惹かれるというし、同じ地域で同年代で、同じクラスにいたら、って考えると相当恐ろしい。