【感想・ネタバレ】私たちは同調するのレビュー

あらすじ

これまでに私が見たどの本よりも重要な本。
私たちの行動に対するトライバリズム(部族主義)の影響を評価し、私たちの力を「破壊的なもの」から「建設的なもの」に変える方法を特定している。
――ロバート・チャルディーニ(『影響力の武器』の著者)

啓示的で魅力的な研究に満ちている。
本書は、今日の混沌とした世界をさらに混乱させ失望させている多くのものに、新たな示唆に富む、かつ最終的には希望に満ちた光を当てている。
——エイミー・チュア(『富の独裁者』『タイガー・マザー』の著者)

本書は、社会的アイデンティティ研究だけでなく、社会心理学全体にまつわる神話の多くを説得力をもって暴いている。
これらのうち最も永続的な神話は、自己腐敗と理性喪失が避けられない場所として集団が描かれてしまうことだ。
本書の功績は、この枠組みが完全な誤りであるばかりか危険なほど誤解を招くものだということを示しつつ、機能的で回復力のある組織や制度や社会を築くために集合的な心の力を理解し、引き出す必要性を説いていることだ。
——『サイエンス』誌

私は誰? この質問を自問したことがない人はいないだろう。
ヴァン・バヴェルとパッカーは、この質問を自問自答しただけでなく、何年にもわたってアイデンティティの心理学を研究した。
そして、この分野のリーダーとして、非常にアクセスしやすく実用的で、純粋な喜びをもたらす権威あるガイドを作成した。
読んで!
――アンジェラ・リー・ダックワース(『やり抜く力 GRIT(グリット)』の著者)

アメリカの政治がイデオロギーや政策をめぐる争いから、より基本的なアイデンティティをめぐる争いへと移行している。
それにつれて何が起こっているのかを理解するために社会心理学者の助けがますます必要になっている。
本書は、この緊急の必要性を満たす優れたリソースだ。
——フランシス・フクヤマ『歴史の終わり』の著者)

本書は、アイデンティティの科学への魅力的な旅だ。
なぜ人がカルトに参加したり、無意識に同調したりするのか、その理由を理解したいなら、あるいは、より良い選択を導き、優れたチームを構築したいと思うなら、本書は必読だ。
実用的かつ面白い、そして何より人間の行動を知るガイドとしても重要な本。
――チャールズ・デュヒッグ(『習慣の力』の著者)

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Posted by ブクログ

社会的アイデンティティについて、同調の力や同調に至るプロセス、排他的な思考からの脱却について語られている本

アディダスとプーマ、アップルのブランディング、第一次トランプ政権、Me Too運動などの企業活動や社会的な事象を題材に語られているため、想像がしやすく、興味を持って読み進められる。

また、アイヒマン実験や同調実験などの古典的な心理学の実験が、教科書的に通りいっぺんの解説がされているのではなく、実際にアイデンティティにどのように影響を及ぼして実験されていたのかが詳しく書かれているので、社会心理学に興味があれば面白く読めると思う。

多様性や共感、目的意識が、排他的な思想やフェイクニュースから身を守る手段だと書かれてるいるが、アメリカや日本の政治を見ていると、ますます多様性を排除する方向に進んでるいるように感じ、危機感を覚える。

自分が社会的アイデンティティに影響を受け、自分が見たいものしか見ていない、という認識を忘れずに、生活を送っていこうとこの本を読んで思った。

1
2025年09月07日

Posted by ブクログ

生死を分けた印象からスタートし、バイアス、差別的な社会心理学の話が多く含まれています。
日本人だけでなくアメリカ人でも同調が強く、それが差別につながっていたのかもしれません。

0
2023年05月24日

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