作品一覧

  • 防衛大学校 知られざる学び舎の実像
    3.8
    8人1部屋の全寮制。朝6時にラッパで起床。髪型、恋愛、外出の規則。朝から夜までみっちりと詰まった「日課時限」と、陸海空1005時間の実践訓練……。世間一般には、大学といえばモラトリアムともいわれる緩んだ期間だが、国防のために寸暇を惜しんで学び続ける若者たちがいる。厳しい日々にもかかわらず、多くの卒業生は「生まれ変わっても防大に入りたい」と口をそろえる。 他者のために生きるプライドを秘めた人材を育成する学び舎の実像、そのすべてを前防衛大学校長が語りつくした。
  • 中国ファクター アジア・ドミノの政治経済分析
    5.0
    1巻3,300円 (税込)
    【影響を受ける側からの問題提起】  台頭した中国はどのように影響力(パワー)を行使しているのか、インド太平洋の国や地域はどのように認識し、対応しているのか――。現地調査の結果なども踏まえて、影響力拡大をめぐる地域内の葛藤を分析。  インド太平洋地域に対する中国の政治的影響力は、冷戦期においては限定的であった。しかし改革開放以後、経済的影響力が急速に拡大し周辺諸国に深く浸透したが、問題はそれが政治的影響力に転嫁するかである。その解明には受け手側の地域研究が必須である。  本書は、受け手側であるインド太平洋の地域と国家が、中国からの影響を具体的にどのように受容し、思考し、対応しているのかを分析することで、中国の影響力(パワー)の実像に迫る。
  • 戦場化するアジア政治 民主主義と権威主義のせめぎ合い
    -
    1巻3,520円 (税込)
    【民主主義の後退、権威主義統治モデルの変容、中国モデルの普遍性】 社会の分断やポピュリズムの台頭、偽情報の氾濫などで有効性が疑問視される民主主義。世論操作などによってますます巧妙になっている権威主義体制の統治――。本書はインド太平洋地域における政治経済体制の現状と課題を、民主主義と権威主義のせめぎ合いとして位置づけて分析。アジアにおける民主主義の後退、権威主義の統治モデルの変容、中国モデルの普遍性を論じ、中国の香港統治スタイルを学ぶタイ、民主主義の劣化と政治の安定が共存するインドネシア、民主主義国家としての存在感を保つフィリピンなど、各国での権威主義と民主主義のせめぎ合いの現状を解明する。 【目次】 序 章 インド太平洋地域の比較体制(國分良成) 第1章 アジアにおける民主主義の後退(粕谷祐子) 第2章 変貌する権威主義の統治モデル(東島雅昌) 第3章 中国の自己認識(山口信治) 第4章 インド太平洋で広がる中国発デジタル技術(山田周平) 第5章 韓国政治の分極化と北朝鮮の体制再構築(伊集院敦) 第6章 プラボウォ政権下のインドネシア(本名純) 第7章 タイの権威主義化と中国の影響(外山文子) 第8章 独裁を経た民主主義、試されるフィリピン(遠西俊洋) 第9章 ベトナムの「多元的」一党独裁制の行方(石塚二葉) 第10章 インド・モディ政権の「ヒンズー政治」(山田剛) 第11章 日本モデルはあるか 明治以来の4つの政治体制(五百旗頭薫)

ユーザーレビュー

  • 中国ファクター アジア・ドミノの政治経済分析

    Posted by ブクログ

    非常に勉強になった。ASEANと中国の関係性についてここまで強固でかつ複雑であることは知らなかった。これまで日本が主に経済力でASEANを結びつきつけていたが、その関係が全く心許無いことを改めて感じた。
    最後の日中での条約改正にまつわる外交文化の話も、日中の様々な関係を示唆するのもので興味深く感じた。

    0
    2025年01月25日
  • 防衛大学校 知られざる学び舎の実像

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     2019年日経の世論調査:日本で最も信頼できるのは、自衛隊(60%)、裁判所(47)、警察(43)。信頼できないのは、国会議員(56)、マスコミ(42)。同年読売新聞では、信頼できるのは、自衛隊(78)、裁判所・病院(67)。三浦朱門氏の防衛大学校卒業式祝辞:戦い好まば国亡び、戦い忘れなば国危うし。多くの防衛大学校卒業生は、生まれ変わっても防大に入りたい、と口をそろえる。他者のために生きるプライドを秘めた人材を育成する学び舎を校長として奉職した国分良成が語りつくした書「防衛大学校」、2022.8発行。

    0
    2022年10月03日
  • 防衛大学校 知られざる学び舎の実像

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     氏の防衛大学学長就任当時(2012年4月)は、中国による尖閣海域への侵犯行為がケタ違いに活発化したころと前後しており、日本の安全保障が大いに脅かされていた。故に、中国とのパイプを有し、中国問題の専門家である著者が任命されたのだろうと勝手に憶測していた。

     が、そうした内容は一切語られてはいない。
     むしろ、慶應大学法学部学長だったことから、防衛大学校の創設に当時かかわった小泉信三慶応大学学長および、初代学長槇智雄という福沢門下生の流れのほうが色濃かったのかと本書を読んで思った。もちろん、慶應閥でありながら、中国現代政治の専門家である著者は、その時期およびその後の東アジア情勢を鑑みベストの選

    0
    2022年11月02日
  • 防衛大学校 知られざる学び舎の実像

    Posted by ブクログ

    防衛大というと、自衛隊幹部になる人が行くところかな、と、ぼんやりとしたイメージしかない。
    新聞書評で見かけ、そういえば防衛大ってどんなところなんだろうか、という興味で手に取ってみた。

    著者は第9代防衛大学校長を務めた人物。自身は慶応出身で、防衛大のたたき上げではない。
    防衛大の特殊性や三大行事、教育・訓練、日常生活、成立と歴史、大学校長の仕事などについて述べられる。

    まず驚くのが、防衛大学校が各種学校であって大学ではないこと。だからトップも学長ではなく、学校長なのだ。
    大学と名乗るには文科省の所管である必要があるが、防衛大は防衛省所管であるため、大学とは認定されない。1991年までは4年間

    0
    2023年10月02日
  • 防衛大学校 知られざる学び舎の実像

    Posted by ブクログ

    防大関係の本は何冊か読んだことはあるが、これは、元学校長自らが記したもの。
    学生が、学生の目線から、学生生活を描いたものとはちょっと違う感じだった。
    まさに、世界最高の士官学校を目指す防大とは何か、設立に関与した人物たちの強い思いや先見、思いなどが今に至る。
    意外に、慶應義塾との関わりが強いことにも驚いた。

    若干、親父的なウザさはある記述だが、背筋は伸びる。

    0
    2023年02月14日

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