國分良成のレビュー一覧

  • 中国ファクター アジア・ドミノの政治経済分析

    Posted by ブクログ

    非常に勉強になった。ASEANと中国の関係性についてここまで強固でかつ複雑であることは知らなかった。これまで日本が主に経済力でASEANを結びつきつけていたが、その関係が全く心許無いことを改めて感じた。
    最後の日中での条約改正にまつわる外交文化の話も、日中の様々な関係を示唆するのもので興味深く感じた。

    0
    2025年01月25日
  • 防衛大学校 知られざる学び舎の実像

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     2019年日経の世論調査:日本で最も信頼できるのは、自衛隊(60%)、裁判所(47)、警察(43)。信頼できないのは、国会議員(56)、マスコミ(42)。同年読売新聞では、信頼できるのは、自衛隊(78)、裁判所・病院(67)。三浦朱門氏の防衛大学校卒業式祝辞:戦い好まば国亡び、戦い忘れなば国危うし。多くの防衛大学校卒業生は、生まれ変わっても防大に入りたい、と口をそろえる。他者のために生きるプライドを秘めた人材を育成する学び舎を校長として奉職した国分良成が語りつくした書「防衛大学校」、2022.8発行。

    0
    2022年10月03日
  • 防衛大学校 知られざる学び舎の実像

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     氏の防衛大学学長就任当時(2012年4月)は、中国による尖閣海域への侵犯行為がケタ違いに活発化したころと前後しており、日本の安全保障が大いに脅かされていた。故に、中国とのパイプを有し、中国問題の専門家である著者が任命されたのだろうと勝手に憶測していた。

     が、そうした内容は一切語られてはいない。
     むしろ、慶應大学法学部学長だったことから、防衛大学校の創設に当時かかわった小泉信三慶応大学学長および、初代学長槇智雄という福沢門下生の流れのほうが色濃かったのかと本書を読んで思った。もちろん、慶應閥でありながら、中国現代政治の専門家である著者は、その時期およびその後の東アジア情勢を鑑みベストの選

    0
    2022年11月02日
  • 防衛大学校 知られざる学び舎の実像

    Posted by ブクログ

    防衛大というと、自衛隊幹部になる人が行くところかな、と、ぼんやりとしたイメージしかない。
    新聞書評で見かけ、そういえば防衛大ってどんなところなんだろうか、という興味で手に取ってみた。

    著者は第9代防衛大学校長を務めた人物。自身は慶応出身で、防衛大のたたき上げではない。
    防衛大の特殊性や三大行事、教育・訓練、日常生活、成立と歴史、大学校長の仕事などについて述べられる。

    まず驚くのが、防衛大学校が各種学校であって大学ではないこと。だからトップも学長ではなく、学校長なのだ。
    大学と名乗るには文科省の所管である必要があるが、防衛大は防衛省所管であるため、大学とは認定されない。1991年までは4年間

    0
    2023年10月02日
  • 防衛大学校 知られざる学び舎の実像

    Posted by ブクログ

    防大関係の本は何冊か読んだことはあるが、これは、元学校長自らが記したもの。
    学生が、学生の目線から、学生生活を描いたものとはちょっと違う感じだった。
    まさに、世界最高の士官学校を目指す防大とは何か、設立に関与した人物たちの強い思いや先見、思いなどが今に至る。
    意外に、慶應義塾との関わりが強いことにも驚いた。

    若干、親父的なウザさはある記述だが、背筋は伸びる。

    0
    2023年02月14日