ルリの作品一覧
「ルリ」の「都会のワニ」「長い長い夜」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ルリ」の「都会のワニ」「長い長い夜」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
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Posted by ブクログ
児童小説ですが泣きながら読みました。
著者のルリ氏は2018年に地上最後のキタシロサイのオスが死亡したニュースを知り、本作を描いたそうです。
この物語にもオスのシロサイが登場します。
一人称を主人公とするなら、それはこのシロサイ・ノードンに育てられたペンギンとなるわけですが私にとっての主人公はノードンでした。
ノードンの最も古い記憶は、自分を囲むゾウ達の長い鼻。ゾウの保護施設にシロサイのノードンはいた。
ゾウ達に助けられ愛されて育ったノードンは、保護施設の人間たちによって外の世界に戻されることとなる。やがて妻となるサイと出会い最愛の娘を授かり幸せな日々を送るも、密猟者達により突然家族を失ってしまう。
生き延びたノードンは動物園に運ばれ、サイのアンガブーと出会うがー。
ここからなぜ、このノードンがペンギンを育てることになるのかは伏せておくとして。
読んでいる途中から涙をこらえるのに苦労しました。
怒り、憎しみ、諦め、慈しみ、愛、希望など我々が持ち得る様々な感情の全てがこの作品には詰め込まれており、その表現(翻訳)が秀逸。
時に鋭く、時に柔らかく読み手の心を刺激し続け心が震えるとはまさにこういうことかという思いです。
「いいか、わたしを信じろ。名前をもっていいことなど一つもない。わたしだって、名前のないころのほうがずっと幸せだった。第一、サイが育てたペンギンなんだぞ。名前なんかなぬても、おまえのにおい、話し方、歩き方だけでも、じゅうぶんに見分けられる。心配いらないよ。」
これは名前を欲しがったペンギンにノードンが向けた言葉です。
名前や所属、そんなもの(レッテル)ではなくノードンがペンギンそのものを見ていることがしっかりと伝わるこの言葉。現代を生きる私たちが胸に刻むべきものだと感じました。
本作はルリ氏が生み出したストーリーのみならず、美しいイラストも魅力の1つです。
作品の長さ、漢字の難易度からして我が子が読めるようになるのは暫く先になりそうですが、その時がきたら是非読んでほしいです。
また広く大人の方にも手に取ってほしいと思いました。
Posted by ブクログ
これまで苦手なKポップや韓流ドラマのイメージが強くて、どうしても手が出なかった韓国の作家さんの本。初めて読んでみました。
翻訳ものでもびっくりするほど読みやすかったです。翻訳物によくある、壮大な視野からの長い長い情景描写もなく、それぞれの動物の主観的視野で、感情を丁寧に描いていて、日本文学に近いけれど、言葉には上手く表せないけれどまた違った感覚もあって…
すごく、すごく良かったです。
〜 一つの小さなたまごに すべてをかけた
生きものたちの命の物語〜
と書かれています。
◯僕には名前がない。
でも、ぼくは自分が誰なのか知っている。
名前を持つってことよりも、ずっと大切なことを教えてくれたのは、3人の父さんたちだ。
ページ毎に色々な感情が溢れてきて、上手く感想を書くことができません。大切なもののために懸命に生きた、生きものたちの想いに、ひどく心を揺さぶられました。何度も読み返したくなる、大切な場面がたくさんある、素敵な一冊でした。