年森瑛の作品一覧

「年森瑛」の「N/A」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • N/A

    N/A

    3.8
    1巻1,400円 (税込)
    選考会で異例の満場一致!  第127回文學界新人賞受賞作 松井まどか、高校2年生。 うみちゃんと付き合って3か月。 体重計の目盛りはしばらく、40を超えていない。 ――「かけがえのない他人」はまだ、見つからない。 優しさと気遣いの定型句に苛立ち、 肉体から言葉を絞り出そうともがく魂を描く、圧巻のデビュー作。 ★★★ 文學界新人賞・全選考委員激賞!! ここには誰のおすみつきももらえない、肉体から絞り出した言葉の生々しい手触りがある。――青山七恵 安易なマイノリティ表現への違和感の表明であり、同時にそのような表明の安易さへの批判でもあるという点で、まさにいま求められる文学なのではないか。――東浩紀 本作には紛うことなき現代を生きる人間が、そして現代がぶち当たっている壁が克明に描かれている。――金原ひとみ 世界が傷つくとみなす事項に対する、最初からの「傷ついてなさ」が、ぐっとくるのだ。――長嶋有 満場一致の受賞となり、今後の活躍を楽しみにしている。――中村文則 主人公にとって、また小説にとって、とても重要なもの、安易に言語化できないものたちが、物語の力によって、この小説の中に確かに存在している。――村田沙耶香

ユーザーレビュー

  • N/A

    Posted by ブクログ

    他人に判断された自分の属性が本当の自分の属性と違う時、見当違いな慰め・哀れみの言葉に腹が立つ。それと同時に、多様性を認めましょうと謳われている現在の社会において、マイノリティであると判断された自分がその属性から出ようとするならば、既に完成してしまった共生の輪を壊してしまうからこそ逃げ出せない状況、演じることを選択する自分が嫌になる気持ちが痛いほど理解できた。
    それでいて、自分が他者の属性を判断した際には、どんなに選んでもその属性に振られた人に対してかける言葉しか出てこない。本気で向き合うための、他者との会話の難易度が高すぎるからこそ、まどかがうみちゃんに対して行ったように、脊椎反射に近く、言葉

    0
    2025年12月16日
  • N/A

    Posted by ブクログ

    いろんな想いが溢れすぎて、今文章にするのが難しい(後から書き加えるかも)。でも、本当に読んで良かったしこれから何度も何度も読み返すだろうと思う。

    0
    2025年11月05日
  • N/A

    Posted by ブクログ

    主人公の高校2年生 松井まどかは、高身長であるものの体重計の目盛りは40を超えていない。うみちゃん、というパートナーもいるが、今の生活に違和感を感じている。

    100頁ちょっとの短く、すぐに読める作品ですが取り扱っているテーマは非常に興味深かったです。N/Aというタイトルから連想されるように、マイノリティなんだけどどこにも「該当しない」、そんな感覚を味わえます。

    舞台は中高一貫の女子学校という閉鎖された環境で、登場人物たちの考えもバイアスがかかったものですが、そこにバイアスがあることには気づいてなさそう。大人がほとんど登場せず、かつ、少ない大人もろくでもない描かれ方をしているのは、そういう風

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    2025年10月10日
  • N/A

    Posted by ブクログ

    あまりにも鋭かった。自分が言語化しきれていない、なんとなくふわっと感じていたことを、綺麗に文章として目の前に並べられていて、心が揺さぶられた。

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    2025年09月03日
  • N/A

    Posted by ブクログ

    高校生のまどかは、生理の血をひどく嫌悪している。その熱量は生理を止めてしまうほど烈しいものだったが、彼女はいわゆる拒食症ではない。まどかには同性の恋人がいるがレズビアンではない。世間から少女は「かくあるべし」というレッテルに対して、まどかと一緒に怒りを覚えた。

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    2025年08月03日

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