腸内細菌の研究者の方が、「人間はヒトの細胞と微生物で構成されているスーパーオーガニズム(超生命体)だ」と書いている。
最新の研究からは、いのちがいかにそれらの生命体による精巧なしくみに支えられているかがよくわかる。
私自身その活動が意識に上ることはないが、体の中の細胞、細菌、様々なしくみがうまく合
...続きを読むわさって動かされているということであり、それは、人間として生きているというよりも生かされている感覚になる。
最新の研究上は、病気の治療は原子や遺伝子レベル。
それはまるで精密機械を修理するかのごとく、正確に原因を突き止め、あるべき形に修復することを目標にしている。
じきに治らない病はなくなるのではないだろうか。
最前線の研究をわかりやすく紹介するというコンセプトの本なので、倫理的問題等には触れていない。
しかしながら遠くない将来、これらの研究の成果である治療を受ける日も来るだろう。その時までに、自らの生と死について思いを巡らせておくべきと思った。