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近年、目覚ましい成果を遂げる日本のいのちの科学。免疫学、腸内微生物、性染色体、細胞死、遺伝子疾患、粘菌の生態、蛋白質構造、免疫機構、遺伝性制御から「こころの働き」まで、最先端の現場で生物の不思議を究める10人の博士の驚くべき研究に迫る。
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Posted by ブクログ
腸内細菌の研究者の方が、「人間はヒトの細胞と微生物で構成されているスーパーオーガニズム(超生命体)だ」と書いている。 最新の研究からは、いのちがいかにそれらの生命体による精巧なしくみに支えられているかがよくわかる。 私自身その活動が意識に上ることはないが、体の中の細胞、細菌、様々なしくみがうまく合...続きを読むわさって動かされているということであり、それは、人間として生きているというよりも生かされている感覚になる。 最新の研究上は、病気の治療は原子や遺伝子レベル。 それはまるで精密機械を修理するかのごとく、正確に原因を突き止め、あるべき形に修復することを目標にしている。 じきに治らない病はなくなるのではないだろうか。 最前線の研究をわかりやすく紹介するというコンセプトの本なので、倫理的問題等には触れていない。 しかしながら遠くない将来、これらの研究の成果である治療を受ける日も来るだろう。その時までに、自らの生と死について思いを巡らせておくべきと思った。
生命現象の不思議、いのちに関わる様々な角度からアプローチした10のテーマに臨む研究者の最前線の研究成果を、チームパスカルという理系ライターチームが、分かりやすい言葉で届けてくれる一冊。日々研究者による探求によってこれまでの常識を覆す新たな発見がなされている。それでも未知のワールドは大海のように広がっ...続きを読むている。色々なことを知れば知るほど、生命の謎は尽きない。これからどんな新しい発見がなされていくのか、とても楽しみにさせてくれる。
10人の研究者による最先端の生命科学の研究成果について解説してる。この分野に興味関心がない人にとっては、ちょっと難しい内容だろう。 そんな中でも興味を覚えたのが、第1章『酵素の研究が解く「性のグラディエーション」』。その中で語られる性はオスかメスかの二項対立ではなく、オスとメスの間に、中間的な...続きを読む性の状態がグラデュエーションとして存在するという説。性の実態は連続した状態(性スペクトラム)なのではないか。例えば、典型的な男性・女性の枠に収まらないヒトの存在がある。なるほどLGBTとかあるのは普通なのかもしれないと納得。
多少の知識前提が必要な点が-だが、差し引いても面白い。生命、細胞の営みの研究をストーリーテラー形式で書いた一冊
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